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介護士コラム~体験談~

ご利用者様の行方不明事故!発見時は別人!?私の失敗体験

歩くことができる認知症のご利用者様は、ときに施設の外へ出ていこうとされます。
それ故に歩ける認知症のご利用者様が職員の気づかない間に施設外へ出られてしまう行方不明事故につながることもあります。
今回の記事では、そんな行方不明事故にまつわる私の恥ずかしい失敗体験をご紹介します。

「安全は確保されている」と思い込んでいた油断

歩くことができる認知症のS様(女性)は、私が勤めている入所施設のご利用者様です。
ご自分から外に出たいとおっしゃるわけではないのですが、施設内を自由に行動され、時々玄関付近を自由に歩かれることもありました。

玄関の自動ドアは内側からは開かず、外から人が来たときに開くというタイプです。

介護士皆、S様が玄関付近にいたことは認識していましたが、玄関の自動ドアは内側から開かないので安全は確保されており外には出ていかないであろうという思い込みがありました。
(外から人が来るときは、事務所でチェックしていたということも外には出ていかないであろうという思い込みにつながっていました。)

昼食時間になっても来ないS様

12時、昼食の時間がやってきました。

S様はいつもお1人で席まで来られるのですが、この日はなかなか来ませんでした。

介護士の1人がS様の居室を最初に確認しに行ったときも(まさか行方不明になっているとは思ってなかったので)
「あれ~S様どこ行っちゃったのかな~、トイレかな~」といつものような口調で周りの介護士に聞いたりしていました。

S様を探す介護士が2人、3人と増えていきましたが、だんだん雰囲気が怪しくなってきました。

施設内を全部探しましたがS様がいないのです!

無事発見!でも別人!?S様とはわからないお姿で・・・

行方不明発生時のマニュアルに則って、ご家族様や関係機関に連絡しつつ、歩けるとはいってもS様の脚力からはそう遠くに行っていないだろうと、動ける職員が近隣の捜索を開始しました。

マニュアルには「その日の服装を確認してから探すこと」なんて言葉も書いてありました。

ご家族様の許可を得て警察にも通報し、捜索をお願いしました。

結果的に3時間後程でS様は施設から100m程先の畑の物置で発見されたのですが、ビックリしたのはその服装です。

介護士が把握していたS様のその日の服装→黒っぽいボタンシャツとズボン、赤いくつ。
(この特徴を警察にも伝えていました。)

発見時のS様の服装→帽子(どこで拾ったんだろう)、ダボダボの緑のズボン(いかにも農作業用)、白い長靴(赤じゃない)

S様は見事に服装が変わり、別人のようでした。(これでは発見できないわけですね・・・トホホの気持ちです。)

まとめ

いかがでしたか?

ご利用者様の服装が見事に変わっていた行方不明にまつわる私の失敗体験です。
認知症のご利用者様には私達の予想もつかないような行動をされるということを勉強し直した日でした。

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