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介護士コラム~体験談~

介護士自身がイライラしたときは「イライラ回避術」を身に着けておく

介護士としてスキルアップしていくためには、介護士としての自分の性格、特徴を客観的に分析し知っておくことが意外と重要です。
ある意味ご利用者様と同様、介護士も人間であり感情を持った生身の人間であることを冷静にかつ客観的に知っておくことが、高齢者虐待防止などの視点にも結びついていきます。

今回の記事は、厳しい内容も含みますが、介護士自身がイライラしたときのための「イライラ回避術」を身に着けておく大切さに触れていきます。

介護士も人間であることを理解する

いきなり言い訳のような話ですが、現実でもあるので、あえて最初に触れておきます。

介護士も人間です。性格も様々であり、また日々の生活の中で揺れ動く感情があります。例えば若い介護士であれば失恋して感情が沈む日もあったり、ベテラン層であれば、仕事をしながら実親の介護も必要になってきて、揺れ動く感情があったりします。

「仕事としてご利用者様に笑顔で接しなければいけない」と頭ではわかっている、むしろわかっているからこそ、自分自身に不必要なプレッシャーをかけてしまう介護士がいます。
例えば「介護の仕事を始めてみたものの、イライラするので自分は介護には向かない」と自分にプレシャーをかけ、落ち込む介護士がいます。

もう一度、言い訳のような話になりますが、でも介護の仕事を長く続けるためには重要な考え方の1つになるので、再度記載します。

介護士も感情をもった生身の人間です。この感情を、仕事人としてどうコントロールしてご利用者様と関わるかが、介護士と長く働き続け、スキルアップしていくための大切な視点になります。

「イライラしやすい」けど「介護の仕事はできる」もの

イライラしやすい人は、介護士には向かないのでしょうか?一概にそうとは言えません。

イライラしやすい性格の方は「自分はどんなときにイライラしやすいか?」を客観的に、冷静に知っておけばよいのです。
そしてイライラしやすいポイントを回避する方法を自分なりにもっておけばよいのです。

私の知り合いのベテラン介護福祉士で、プライベートではものすごくせっかちでイライラするタイプの知人がいます。
(居酒屋などで注文した飲み物や料理が5分たっても出てこなければ、店員さんを呼びつけるようなタイプです。)

ところがこのベテラン介護福祉士、いざ介護の仕事ぶりを見ると優秀なのです。
排泄介助、オムツ交換などはテキパキと手際よくしかも清潔が保たれています。認知症のご利用者様との関わりも距離の取り方が上手です。
とてもイライラするタイプの人間には見えないのです。

心許せる知人なので、率直にこんなふうに聞いたことがあります。
「プライベートではせっかちでイライラしているのに、介護の仕事中は別人のようにご利用者様に関わっているよね。」
知人からの答えはこんな感じでした。
「実は介護中、イライラしているときがあるの。でもイライラしている自分を自覚できると介護できるものよ。」と意外な感じの答えが返ってきました。

このイライラ型のベテラン介護福祉士、本人がポイントを2つ挙げていました。
1つは「介護士として、ご利用者の病気や特性に対する正しい知識を習得する。」
もう1つは「介護のプロとして、ミスを少なくすれば、手数も減り、イライラしなくなる。」とのことでした。

イライラしないために、プロとしての知識をつける。

イライラ型のベテラン介護士が言っていたポイントの1つ「介護士として、ご利用者様の病気や特性に対する正しい知識を習得する。」これは非常に大切なことであり、介護士としてスキルアップしていくためには重要な視点です。

特に認知症に対する正しい知識を習得することは、イライラを上手に抑える最もたるコツとも言えます。
簡単に言えば「認知症は脳内の病気である」という病気という認識を持つということです。病気であると理解できるだけで、ずいぶんと冷静になれるものです。

「はやく介護する」よりも「ミスを少なくする」ことで時間を節約する

イライラ型のベテラン介護福祉士が言っていたもう1つのポイントは「ミスを少なくする」という点です。
その介護福祉士の言っていた内容を追記すると、次のような内容になります。

「初心者のうちははやく介護しようとしてミスをすると、そのミスした時間を取り返すために、余計にあせりますます自分にイライラしていた」けれども「発想を転換し、ミスをしないように心がけた。ミスをしないということは確かな介護技術が必要であり、ミスをしないことで自分が介護福祉士として自信を持つことができ、ミスをしない分ご利用者様にも余分な負担をかけなくなった。そして自分もイライラすることが少なくなった。」ということです。

なんだか納得感があると思いませんか?

どうしてもイライラを抑えられないときは、チームメイトにヘルプを求める

ただし、どうしても自分のイライラが抑えられないとき、これは私自身が研修で学んだ事ですが「チームメイトにヘルプを求めて、1~2分でもよいからその場を離れる」という方法が効果的です。
少しの時間、チームメイトにその場をまかせて、その場を離れて、深呼吸するもヨシ、歩いたりストレッチして軽く身体をほぐすのもヨシ、何らかの方法で介護とは全く別のアクションを取り入れることで、ふと冷静な自分に戻れるというものです。(ただしタバコはやめましょう。他の介護士から見るとサボっていると思われたりします。)

まとめ

いかがでしたか?
介護士も生身の人間、感情があります。問題はその感情をプロとしてどうコントロールするかにあります。
それが介護の仕事を長続きさせるコツであり、介護士としてのスキルアップの視点の1つになります。
今回ご紹介した内容が、介護士としてスキルアップしていきたい方のお役に立てれば幸いです。

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