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介護士コラム~体験談~

介護福祉士実話「介護福祉士は60歳過ぎてからでも活躍できる」

介護士の仕事は「若くて体力がある年代の人の仕事」と思われがちですが、意外とそうでもありません。
現実的に60歳を超えても現役として活躍している介護福祉士も多くいます。

最近、私の知人で60歳を過ぎていながらも、特別養護老人ホームで夜勤含めて常勤として活躍している介護福祉士と話をする機会がありました。今回は、その60歳を過ぎても介護現場の第一線で活躍している介護福祉士から聞いた話、ベテラン介護福祉士として働き続けるコツなどの実話をご紹介します。

若い時は体力まかせ

今回、実話として登場するのは60歳を超えた女性の介護福祉士です(以後、Yさんと記します)。
60歳を過ぎてもなお、自分より年下の介護士と同様の夜勤回数をこなし、何ら常勤と変わらない活躍をしている介護福祉士のYさんです。

Yさんは「数年前までは体力が落ちたら、介護の仕事はできないと思っていた」と言っていましたが「いつか介護士として仕事ができなくなる日が来る・・・と思いながらも、気がついたら60歳を超えていた」「60歳超えても夜勤含めてある程度普通に介護士としての仕事ができることにも気がついた」と言っていました。

そのYさん「今思えば、若くて体力があるときは、ガムシャラと言えばいいのか、やみくもに動き回っていたというか、とにかく体力にまかせて仕事をしていた」という事を言っていました。

「若くして介護福祉士を取得して、一定の知識と介護技術は身につけたつもりだったけど、特に夜勤帯なんかは『見守り、安否確認』が必要ではあったけど、優先順や理由などを考えずやみくもに動いていた」と言っていました。

Yさん「若いときはそれでも良かったのよねー。1回の夜勤くらいで疲れを引きずることもなかったからねー。」との事です。

体力が落ちた分を、経験値でカバーできるようになった。

しかし、その後に続けるようにYさんが言っていたのは次のような内容でした。

「でも年齢をかさねていくうちに、あたり前だけど体力が落ちるのよね。」「1回夜勤やると、しっかり休まないと疲れが抜けなくなってきちゃった」と、ある意味では介護士に限らず人間誰でもそうなるということではありますが、Yさんは「とにかく体力まかせでは介護の仕事はダメだと思った、続かないと思った」と言っていました。

しかしYさんが実感をこめて言っていたのは「年齢が増えるごとに体力は落ちていった」けれども「介護福祉士としてのカンが働くようになった」「ムダに動くのではなく、ここは必ず動いて対応しなければいけない・・・といったようなポイントのようなものがわかってきた」という内容です。

私自身、介護士としてまだ経験が浅い頃、別の先輩介護福祉士から言われた内容の1つに「夜勤は耳で聴くことが大切だ」「静かな中で、音でご利用者様の様子が想像つくようになるから、ムダに動き回らずに夜勤は耳で仕事しろ」というような内容がありました。

今回のYさんの話も、正直それに似ていると感じました。そう、経験を積まないと極めることができないような仕事の質なのです。

管理職を経験した後、あえて現場に戻った理由

余談ではありますが、介護福祉士として優秀だったYさんは、一時期、管理職を経験したこともありました。
しかし数年で自ら希望して管理職を降ろさせてもらったとも言っていました。

理由を聞くと「介護福祉士として年齢を重ねて、体力的にキツイと思っていたから、事務や管理の方が体力的にはラクかと思っていた」けれども「いざ管理職になってみたら、稼働率や職員の入退職への対応など、純粋に介護に向き合えない、精神的にキツくプレッシャーのかかる仕事であることがわかった」とのことです。

Yさんは「介護福祉士は、やはり介護をしているのがイチバン肌に合う」と思って「年齢が高くなってから、あえて介護の現場に戻ることを志願した」と言っておりました。

そして「介護の仕事は、決して体力まかせでないということがわかってきたから、なんとなく続けていける間は続けていこうと思っていた。
そうしたらいつのまにか60歳を超えていた」「でもまだまだできそうな気がする」とのことです。

Yさんが、あらためて言っていたのは「介護は決して体力だけの仕事でない」
「経験に基づく介護のコツ、女性で非力でも大きなご利用者様を移乗させるコツなど、経験を積んだ介護士にしか獲得することができない物事がたくさんあることを、60歳を超えてあらためて感じている」「だから介護現場は楽しい」とのことでした。

まとめ

介護の仕事は一見「体力の仕事」と思われがちですが、60歳を超えてなお年下の常勤介護士と同様に夜勤をこなす、介護福祉士のYさんの話を聞いて、私自身もあらためて「介護は体力まかせではない」ということを感じました。

今回ご紹介した内容が、介護士として長く介護現場で働き続けたいと思っている介護士の、参考になれば幸いです。
またこの記事が「介護の仕事に興味・関心はあるけれど、勇気をもって踏み出せない」という方の勇気や、後押しになれば幸いです。

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