介護が上手な職員がやっていること

どんな仕事でもそうですが、仕事の要領が良い人や悪い人、上手に仕事をこなす人や下手な人は必ず存在します。
介護業界も同じく、長年働いていても介護が上手に出来ない人もいれば、介護を始めて2，3か月で上手に介護をしている人もいるのです。

同じ仕事をしていても、どうしても甲乙ついてしまうのが仕事なのですが、どうしたら上手に介護を行う事が出来るのでしょうか。
今回は、介護が上手な職員がやっていることをいくつか紹介していきたいと思います。

わからない事は聞き、それをしっかり行う

「あの人の時は入浴をしてくれるのに、なぜか自分の時は入浴を拒否される」なんて経験はありませんか？
言葉使いも気を付けているし、笑顔でも対応しているのに、頑なに拒否をされてしまう事はよくある事ですが、だからといってそこで諦めてしまったら意味がありません。

恥ずかしいから…後輩にアドバイスもらうのはちょっと…、なんて事考えていたらどれだけたっても上手に介護はできません。
介護が上手な人は、先輩や後輩関係なく、困った事や問題点があればしっかり相談できます。自分勝手な対応はしないし、面倒だからと何も言わないような事はしません。

入浴に誘う方法も、最初は同じように拒否されていたのかもしれません。そこからどう行動するかで、上手に介護を行う事が出来るか出来ないかの分かれ道となるのです。
恥ずかしがる必要はありません。方法論をしっかり教えてもらいましょう。

自分からしっかり情報を確認する

利用者の情報は、新人の時に先輩から指導され業務を行いながら覚えていくものです。

「Ａさんはベッド上でオムツ交換」、「Ｂさんは機械浴での入浴介助」、「Ｃさんは杖歩行で見守りが必要」等、1人1人対応方法は違うので、しっかり覚えていく事が働く上で欠かせない情報になります。

ここまでは普通の職員が行う事です。介助方法をしっかり覚えて対応していくのが通常の手順になります。
しかし、介護が上手な職員は、この作業にプラスしてもう一つ行っている事があります。それは「基本情報・生活歴」等の確認です。

基本情報というのは、入居する際に必要な名前・生年月日・家族構成・病歴が記載されています。
生活歴にはその利用者が誕生してから今までどういう生活をしてきたのかを記録してある資料になります。好きな食べ物・趣味・友人・自宅でも生活習慣などが記載されているのです。

「それがどうして必要なのか？」と思ってしまう方は、あまり介護が上手な方ではありません。
こういうのはケアマネジャーが知っていれば良い情報で、身体的な介助を行う介護士には直接関係ないじゃないか」と思われる方も上手ではないでしょう。

利用者の介護サービスを利用するまでの背景や、普段の生活情報は、「信頼関係」を築く上でとても必要な情報なのです。

例えば、利用者で戦争を体験している方がいるとします。生活歴には好きな事や嫌いな事等の項目があります。
そんな中に（戦争の話は昔を思い出すのであまりしたくない）と利用者の情報があれば、上手に介護を行う職員は絶対にそんな話はしません。むしろ好きな事や趣味の話などをして、その利用者さんと打ち解けていく事でしょう。

この情報を知らない職員は、戦争の話をして不快に思わせてしまうかもしれません。
そんな話ばかりしてくる職員は、信頼する事が出来なくなるので、先程お伝えしたような入浴拒否なんかに繋がってしまうわけです。

利用者の情報は介助に関する事だけでなく、その方の置かれている状況や生い立ち等もしっかりと情報収集する事が大切です。

自分から進んで勉強している

日々の仕事だけでなく、介護が上手になる為にはそれなりの努力もしています。
どんな努力かといいますと、自分で勉強する努力です。上手に行うには経験だけでなく、それなりの知識が必要になります。

認知症の方の対応・半身まひの方に行う介護方法・寝たきりの人のオムツ交換など、このような場面に自分が出くわした時に、しっかりとした知識で行う為に自分で学ぶ事も必要になるのです。

「その対応は経験があるから大丈夫」という方も多くいると思いますが、その経験は正しい手順で行った経験だったかを、もう一度思い出してみて下さい。
一番最初に教えてもらったその手順が、正しくない方法である場合だと、どれだけその経験をして対応したとしても、ずっと間違った方法で対応している事になるのです。

上手に介護する人は、教えてもらった後も、自分でしっかり学んでいくでしょう。より良い方法がないかと探してみるでしょう。
上手に介護をする為には、常に自分で学ぶ努力をしているのです。

まとめ

上手に介護する人がやっている事について、いくつか紹介しましたが、共通している事としては、「しっかりと自分で情報収集を行う事」が大事になってきます。

教えてもらった事だけを行うのではなく、正しい知識を身につける事が大切ですので、しっかりと勉強する事を心がけましょう。