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老人性うつとは?高齢者特有の病気を理解しましょう

突然、今まで動いていた体が動かなくなったり、できていたことができなくなったり、夫や妻を亡くしたり、そんな時何もしたくなくなりどうにもならなくなり、自殺願望が出てくることがあります。高齢者だからこそ発症する、老人性うつは身体の不調や喪失体験から発症します。このような高齢者特有の老人性うつについてお伝えします。

老人性うつと若年性うつと認知症の違いについて

老人性うつは50歳以上でなることを言いますが、それ以下で発症する若年性うつと症状は似ていますが経過や診療方法が変わってきます。若年性うつは、薬の効果があることが多く、内向的で家から出られなくなることが良くあります。逆に老人性うつは、薬の副作用が出やすくさらに多動で、外に危害を加えてしまうことがあります。また、不安なことや辛いことを言葉に出して表現し、周囲に注目してもらうことを望むのも特徴といえます。
そのため、うつ病ではなく認知症と間違えられることも少なくありません。このように、気分のムラや心身ともに正常ではないと感じたときは、精神科にすぐに受診することをお勧めします。認知症かの判断をするためには、脳外科での受診し脳の状態を把握することも一つ必要なことといえます。

環境が変わったときにおきやすいので注意が必要です

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老人性うつは、環境が変わったときに起こりやすい病気となります。特に、夫や妻の喪失や病気により入院し今までの生活との変化が大きい場合に起こりやすく環境不適応に似た症状になります。しかし、環境不適応と違うのは多弁でありまた自責の念にかられてしまうところになります。また環境不適応は数日で改善されますが、老人性うつは長引き改善しないことも少なくありません。
そのため、いつかよくなると思っていても改善されないときなどは老人性うつを疑う事も一つです。老人性うつは放置しておくと自殺する可能性が高いため、早期に発見し治療を行うことが必要となります。環境の変化や状態の変化をすぐに気づけるよう、日々観察を行い家族から等の情報を元に高齢者の周囲で起こっている情報を脚ちしておくことも必要となります。

うつ病の症状を理解し、否定せず傾聴することが大切です

うつ病を発症した場合、多くは「死にたい」「もうだめだ」「どうにもならない」など気分のムラもあり、症状が重ければ自殺する人も少なくありません。また、介護者に対し暴力的になることもあります。しかし、介護者の介護が悪いわけではなく、病気がそういう思いにさせてしまっているという事を介護者自身が認識していないと、否定的な言葉をかけてしまうなど病気を悪化させてしまう事もあります。
そのため、高齢者うつの方を介護する際には、その方のお話をゆっくり聞き、決して話していることを否定せずひたすら傾聴することをお勧めします。また、あなたの味方であるという事を伝え安心感を与え介護することが大切となります。

まとめ

老人性うつは、認知症などと間違いやすいですがケアの仕方で改善することもあります。そのため、高齢者の気持ちに寄り添い、高齢者が話しやすく心を許す関係を介助者は作ることが必要となります。

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