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高齢者の方・ご家族の方向けコラム

ご家族様が「身内の介護」を理由に離職しないために、介護保険は存在する

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介護保険制度がスタートして15年以上経過した今、様々な形態の介護サービスが創出されました。「身内に介護を必要とする年寄りができた」「父母の介護をしないといけない」という理由で、どうしても離職という選択をするご家族様もいらっしゃいますが、本来はそうならないための介護保険制度であり、制度に基づく介護保険サービスを上手に利用することで、ご家族様も完全離職しなくて済むのではないでしょうか。

そのような要介護者がいるご家族様を支えるために介護施設や介護サービスは存在するといっても過言ではありません。今回の記事では、労働しているご家族様が、身内の介護を理由に離職しないために、介護施設や介護サービスの存在と、サービス利用のあり方について触れてみたいと思います。

介護保険制度は社会保険、保険料を支払っている

正社員や、非正規社員でも社会保険加入対象で働いているご家族様のほとんどの方が、ご自分の給与明細を見ているかと思います。

そして、総支給額から社会保険料や税金などが控除(天引き)されて、手取り額になっていることはほとんどの皆さんがご存じの事であると思います。

その給与明細において、40歳以上の方は「介護保険料」が控除(天引き)されているのをご存じですか?40歳以上の方でご存じない方は、今一度ご自分の給与明細を確認してみてください。

介護保険制度は、医療保険制度と同様、社会保険制度であり、国民で一定条件を満たしている方は保険料を支払うのが原則です。介護保険制度は、その支払われた保険料を大きな財源として、様々な介護サービスに運用されていると理解してください。

「介護保険料を払っている」のに「介護サービスを利用しないのは掛け捨てと一緒」だと理解していただくことで、介護施設や介護サービスの利用に対する価値観が変わってくるのではないでしょうか?極端に言えば、保険料納めて介護サービスを利用しないのは損をするということになるのです。

家族ががんばる介護は過去の話

その昔、日本の介護は家族介護が中心でした。

介護保険制度が始まる前にも、老人ホームやデイサービスのような施設やサービスは存在していましたが、その頃の日本社会全体の価値観としては「介護が必要になった身内を、外の施設に出してお願いする(入所やサービス利用など)のは家族の恥」といった考えが先行している時代でした。

つまり、身内にで介護が必要になった高齢者を、外に出すことは抵抗があった時代と言えます。

しかし時代は変わりました。
人口ピラミッドの推移、変化によって、日本は超高齢化社会へと進んでいます。そして労働人口が減少していくという、社会全体を支える人口構造になっていない、日本社会の未来にとっての心配が先行する時代となりました。

以前であれば、介護が必要な身内が発生すると、家族の誰かが主介護者(主には嫁様だったり娘様だったりします)となり、家族で介護を担うのがあたり前とも言えました。

しかし、今は共働き世帯が増え、また60歳を越えた方も再雇用制度などによって社会に必要とされる人材として労働を継続している方も増えました。男女雇用機会均等法によって女性の社会進出も増えました。

そんな時代に、介護を必要とする身内が発生したから、家族の誰かが完全離職して介護に専念するというのは、時代に合わない考え方と言えます。

世の中には様々な職業がありますが、就労されている方の多くは、生活の糧(給料)を得るという事と同時に、社会に必要とされている方達です。ただでさえ労働人口の減少が危惧されている中、大きな視点で見れば、就労している1人1人が社会のために必要な人と言えるのです。

「身内の介護の為に、自分の仕事を完全に犠牲(離職)にするという時代は終わった」と言えます。
そのために介護保険料を支払い、介護保険制度が成り立っていると考えてください。

保険料を払っているから、利用した方が得!?

改めて、40歳以上の方は介護保険料を支払っているという話に戻ります。

正社員や非正規で社会保険加入対象で就労している方は、1か月あたり何千円程度の介護保険を支払っています(天引き)。地域などの条件によって差はありますが、1年で数万円、10年で数十万円を介護保険料として支払っているということになります。

人間誰もが健康であることにこしたことはないのですが、もし自分の身内が介護を必要とした場合、または自分自身が介護を必要とした場合に「介護施設や介護サービスを利用するのは、世間体として抵抗があるから利用しない」「家族でがんばる」というのは、払っている介護保険料を考えると「もったいない考え」であるということに気が付きます。

ヘンな言い方にはなりますが、介護施設や介護サービスの適切な利用は国民の権利であり、多くの介護保険料を支払っていると考えると、利用すべき状況になったら利用した方がよいという時代になったのです。

まとめ

介護保険制度は社会保険制度の1つであり、40歳以上の方は一定条件のもとで介護保険料を支払って(給料から天引きされて)います。身内だけで介護をがんばる時代は終わったといってもよいのです。

介護を必要とする身内が発生したら、介護施設や介護サービスを利用するという考えは決して恥ずかしいものではない、そのような時代になったと思っていただくことで、介護を必要としているご家族の方の気持ちの負担が少しでも軽くなれば幸いです。

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