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介護士コラム~体験談~

あと1秒遅かったらご利用者様が溺れていた!?入浴介助失敗体験談

介護士も人間、失敗はあるものです。でも実際に自分が関わって介護事故が発生すると気分はヘコみますよね。
これから介護士を目指す方の失敗や事故が少しでも減るように、
今回は私の入浴介助失敗体験談をご紹介します。

見守りしにくい室内環境のせい?

これは以前私が働いていたデイサービスセンターでの出来事です。

そのデイサービスセンターの浴室(ここでは歩いて入浴することができる一般浴室で説明します)は、頭や身体を洗う場所と浴槽が180度正反対に位置する室内環境で、
介護士はご利用者様の頭や身体を洗うと背中側に浴槽がきて、浴槽内の見守りをしようとすると背中側に頭や身体を洗う場所がくるという見守りがしにくい環境にありました。

当時、そのデイサービスセンターは1日あたり30人近いご利用者様がいて、ほとんどの方が入浴をされるという状況でした。
30人近いご利用者様を浴室内では介護士が3人で介助、入浴時間は10:00~11:45頃までという、今思えば介護士にとってはハードな環境でした。

浴室内が見守りしにくい環境でも、ご利用者様のために入浴介助をがんばろうと毎日思っていたものです。

いつも通りのご様子だったのに・・・

その日の入浴介助も残り1人という場面、最後のご利用者様は小柄な男性でした。
何度もご利用されており、入浴のご様子もわかっている方だったので、私はいつものように洗髪洗身介助をして、私の背中側にある浴槽へ手引き歩行で誘導しました。

その浴槽には段差の低い手すりつきの階段が設置されていて、いつもそのご利用者様は階段の最後の1段のところに腰かけて手すりをもって浴槽につかるというスタイルだったので、私はいつものように誘導し最後の1段に座ってもらうところまで介助しました。

この後、私にとっては予期せぬ事が起こったのです。

お湯の中で浮力が働くのはあたり前

ご利用者様が座ったので、私は5~6秒でしょうか、ご利用者様から目を離してしまいました。
そうすると「助けてくれ~!」というご利用者様の叫び声が!

私はご利用者様を見て、心臓が飛び出るほどドッキリしました。

いつもきちんと座っているご利用者様のお尻と足が浮き、ご利用者様の顔がお湯の中につかろうとしていたのです!
溺れる寸前のご利用者様の体制をなんとか立て直し、事無きを得たものの、私の心臓はしばらくドキドキしていました。

あたり前ですが、お湯の中で浮力が働くということがつい頭から抜けていたのです。

まとめ

いかがでしたか?
ご利用者様がいつもどおりの様子でも、予期せぬ事は起きるものです。
今回の記事がこれから介護士を目指そうと思っている方の参考になれば幸いです。

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