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介護士コラム~体験談~

あと1秒遅かったら大惨事!?車椅子取り扱い失敗体験談

介護士も人間、失敗はあるものです。でも実際に自分が関わって介護事故が発生すると気分はヘコみますよね。
これから介護士を目指す方の失敗や事故が少しでも減るように、今回は私の車椅子取り扱いに対する失敗体験談をご紹介します。

デイサービスセンターでの出来事

これは私が以前働いていたデイサービスセンターでの出来事です。

朝、車椅子対応リフトワゴン車でご利用者様をお迎えに行き、デイサービスセンターに到着しました。

一般論として、デイサービスセンターの介護事故発生時間や場所で多いのが朝と帰りの玄関付近です。
ご利用者様が待てなかったり、乗降動作でバランスを崩して転倒につながったりする危険があります。

私もデイサービスセンターの介護士として、当然一般論として、デイサービスセンターにおける事故が発生しやすい時間帯や場所であることはわかっていました。

それでも介護事故一歩手前の出来事が発生したのです。
とりあえずは事故ではなかったので「ヒヤリハット」と呼ばれる内容でおさまりましたが、超ヒヤヒヤの出来事だったのです。

事前情報は「車椅子は自走できないご利用者様」が!?

私が運転していた車椅子対応リフトワゴン車のご利用者様が降りる場面となりました。

車椅子で新規のご利用者様が乗車されていました。
事前情報では「車椅子は自走できず、移動介助必要」というご利用者様です。

当然のように介助が必要だと思っていました。

その車椅子に乗っていたご利用者様のリフトを操作し、リフトが下に降りました。
ここまでは何ら問題がありませんでした。

そのとき、私から10メートルほど離れたところで杖歩行のご利用者様がふらつきました。

私は自走できない車椅子のご利用者様に「少しお待ちくださいね」と声をかけて、杖歩行でふらついたご利用者様を支えにいき、杖歩行のご利用者様には近くの椅子に座っていただきました。

この後、問題の場面がやってきました。

「自走はできない」が手は動く

杖歩行のご利用者様に座っていただいたので、私は降りたリフトの上で待っている車椅子のご利用者様のところに戻ろうとしたところ、なんと車椅子が片輪浮いていて、ななめになって今にも横にひっくり返りそうになっていたのです!

必死で走って、倒れそうになった車椅子を支えて転倒事故はまぬがれましたが、
私は冷や汗タラタラでした。

このご利用者様、ご自分でシートベルトを外そうとしてバランスが崩れたようでした。

リフトが下に降りたときに、車椅子固定フックを外さなければよかったのですが、外してしまっていたのと「自走できず、移動介助必要」という情報だったので、動かないだろうという思い込みによる失敗でした。

転倒しなかったからよかったものの、あと1秒遅かったらまちがいなく大きな転倒事故になっていました。

まとめ

いかがでしたか?
「車椅子は自走できない」けど、手は動かないという情報はどこにもありませんでしたね。
思い込みによる失敗に注意したいのと、介護事故は予期せぬところで起こります。
今回の記事がこれから介護士を目指そうと思っている方の参考になれば幸いです。

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