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介護士コラム~体験談~

恋カゼをひいたから具合が悪い!?ステキなご利用者様との出会い3

前の記事に続き、今回も今までに私が出会った、ステキな(オモシロイ)ご利用者様を紹介します。
仕事で直接かかわるご利用者様との出会いは介護の仕事の大きな魅力です♪

入浴を拒む理由は「恋カゼをひいた」

この方も以前私が働いていたデイサービスセンターで出会ったご利用者様です。
T様という男性で90代前半。確か要介護2で軽い認知症があった方だったと思います。

このT様、自宅でご家族様が入浴させることが難しく、デイサービスセンターご利用時は基本的に入浴していただく方なのですが、ほぼ毎回入浴を拒みます。
(この業界では「入浴拒否」と呼ぶことが多い、でも認知症のご利用者様にはよくあるシーンです)

その理由(いいわけ?)としてT様がよく発していた言葉が(主に女性の職員に対してですが)「あなたに恋をしてカゼをひいたから具合が悪い」という言葉なのです。
もちろん恋してカゼひいて具合が悪いというのはウソです。体調は安定されていた方なので、デイサービスセンターご到着後の体温、血圧、脈の測定は、ほぼ毎回良好でした。

女性職員を触るなどの行為がなかった分、どちらかというとT様は女性職員にも人気があり、言われた女性職員も「私、恋されちゃったみたいで~」なんて笑いながら対応していたものです。

将棋の後になぜか入浴をしたくなる!?

将棋
とはいっても、T様に入浴していただくことがデイサービスセンター利用目的の1つなので、これではある意味話になりません。
介護チームが試行錯誤した結果、T様の将棋好きというところに着眼し、職員が将棋セットを持って浴室にお誘いすると拒まずに来てくださるのです。
(邪道な方法ではあったかもしれませんが)

ただしそこでは必ず1局は勝負しないといけなく(勝ち負けはどうでもよいようなのですが)、職員で将棋を知らない者も駒の動かし方程度は覚えてT様に対応しておりました。

対応している間、職員1人がそこに取られT様とまさに個別対応にはなりましたが、ご家族様のご要望である「自宅で風呂に入れることができないからデイサービスで入ってきてほしい」を達成するためにまわりの職員も協力して対応しました。

お風呂に入ってしまえばT様「気持ちよかった~!また入らせてちょうだいね!」と毎回言われます。しかし次のご利用日、ほぼ毎回のように「恋のカゼをひいた・・・」と入浴を拒むところから始まるのでした。
でもその対応もほぼ毎回同じ対応で良かったので、介護チームもT様の対応を楽しみながらしておりました。

いかがでしたか?
ご利用者様とのステキな出会いがあるのも介護の仕事の魅力です。

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