介護士のお仕事

調理ができないと訪問介護は出来ないのか

介護業界の仕事のなかに、「訪問介護」という仕事があります。
これは、介護保険を受けている利用者の方の自宅に訪問し、掃除、洗濯、調理といったように家庭的なことを行うことが一般的です。

しかし訪問介護の仕事をしたいのに、調理ができないことを理由にあきらめてしまう方や、訪問介護をするうえで不安を覚えてしまう方はたくさんいます。

そこで今回は、訪問介護をするうえで調理ができない方の不安を取り除く方法や、訪問介護の仕事について紹介していきます。

介護職のなかに、「訪問介護」という形態の仕事があります。

訪問介護とは、介護福祉士や訪問介護員が、被介護者（要介護者・要支援者）の自宅を直接訪問し、食事・入浴・排泄など直接身体に触れる身体介助など、家事面における生活援助、通院時の外出支援や買い物支援などを行います。

利用者の方が、自宅にいても自立した生活をすることを目的としたサービスとされております。訪問介護もケアプランに沿った利用者の方への自立、生活支援がなされています。

被介護者の自宅にあがるということは、訪問介護を利用する利用者の自宅の家庭に触れることになります。そのため、利用者とのコミュニケーションが大事になります。
被介護者のこだわりや生活の習慣があるため、むやみに独断での行動はクレームにもつながりかねないためです。

被介護者のなかにも、訪問介護サービスで来てくれる職員の方との会話を楽しみにしている方がいますが、反対に他人に自宅にあがられることを嫌がる方もいます。
そのため、利用者との距離感も大事になってきます。

訪問介護の主な業務内容は、被介護者の食事・入浴・排泄・掃除・洗濯・調理があり、要するに利用者の身の回りの介護が主な業務になります。

しかし、調理が苦手という方が結構多く見受けられ、調理ができないがために訪問介護の仕事が出来ないと考えている方もかなり多くいると考えられます。

しかし、調理ができない・苦手だから訪問介護ができないかと言えばそんなことはありません。むしろ、調理が大の苦手な方でも訪問介護の仕事をしている方もいます。

ただし、訪問介護の仕事ができない訳ではないですが、ある程度できないと厳しいといえます。こればかりは訪問介護の仕事をしている本人の努力次第としか言えません。

では、実際訪問介護の仕事をしている人たちが調理ができない・苦手とする中でどのようにしているのか。
それは、「クックパッド」などの料理サイトで時短料理に関して調べたり利用者本人に教わるといった方法があります。

一見、利用者の方に教わるということはあまり良くないようにも感じる方がいると考えられます。
しかし、実際調理したものを食べるのは、職員ではなく利用者や利用者の家族の方なのです。利用者の方に教われる場合は、素直に教えていただくことも一つの手だと考えられます。

また、調理の見た目だけでなく、栄養面の偏りや味付けにも注意が必要です。
利用者の体の状態にもよりますが、どうしても薄味になることが多くなってしまいます。これは、血圧や体調面を考慮してのことであります。

例えば、高血圧の方にしょっぱい味付けのものを提供したとしましょう。そうしますと、血圧が高くなるだけでなく下手をすると入院してしまう場合があります。
そのため、味付けの方にも気を配っておかなければ、利用者の方の健康を害する恐れがあります。

訪問介護の仕事をしている中で、一番つまづく方が多いのは調理ではないでしょうか。
また、調理ができない・苦手だから訪問介護ができないと考えられている方もおおいのではないでしょうか。

しかし、調理ができない・苦手だから訪問介護ができないのかというとそんなことはなく、むしろ調理自体が苦手の方でも訪問介護の仕事をしている方は数多く見受けられます。
調理ができない・苦手だから訪問介護ができないと考えるのではなく、自分なりの工夫が必要と言えます。

また、台所に立った際に利用者の方が見ていられなくなったり、「作ったことが一度もない」と言った際に教えてくれる方もいます。
この際は、素直に教えていただく方がいいと考えられます。

調理の際に大事なことは、見た目だけでなく味付けも大事になってきます。
これは、血圧や体調面を考慮してのことであります。そのため、栄養バランスや味付けにも注意が必要となります。

また、訪問介護の仕事は時間内での利用者の介護になってしまうため、どうしても時間があまりないなかで台所に立つケースが非常に多いです。
その中で、冷蔵庫の中身を確認し、調理を行うため、調理のバリエーションが問われてしまいます。

そうなってしまうと、時短テクニックといったような短時間で出来る料理を、あらかじめ何種類か考えておく必要があると言えるでしょう。
何より、自ら調べることが一番重要といえます。