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高齢者の方・ご家族の方向けコラム

介護施設選びの大きな別れ道!看取り介護に関する確認は必ずしておく

ご家族様側からの介護施設選びにおいて、看取り介護をしてもらえるか、してもらえないかは非常に重要なポイントです。
入所施設を選ぶ際、多くのご家族様は「とにかく早く入所させたい」という切迫感から、こまかな事まで確認する余裕もなく「とりあえず入所できてよかった」という思いになりがちです。

しかし、年月の経過、加齢とともにご利用者様の心身状態は個人差はあるものの下がっていくのが一般的です。そして看取り期になったとき「その施設では看取ってもらえるか」反対に「看取ってもらえないか」で、ご家族様の対応、動き方が大きく変わってきます。

今回は、ご家族様側からの介護施設選びの際の、看取り介護に関係する内容に触れてみたいと思います。

「看取り介護をしない」施設の方が、家族負担は大きい

あくまでも一般論ですが、看取り介護に対応してもらえる介護施設の方が、ご利用者様とご家族様への負担は少ないです。

看取り期をむかえる状況はご利用者様個々によって違いがありますが、なじんだ施設で生活環境を大きく変えずにご利用者様に生活していただき、なじみの介護士の見守りや介助を受けながら最期をむかえる方がご利用者様への負担は少なくなります。

またご家族様にとっても、面会の環境や、施設でなじんだ職員方との関係性を継続しながら最期をむかえることができるという点で、精神的負担が少なくなると言えます。

看取り介護に対応していない介護施設が悪いということではありません。
看取り介護に対応できない以外は、とても良い対応をしてもらえる介護施設も数多く存在します。

しかし、看取り期に「看取り介護ができないから、退所してください」となった場合、退所後の行き先がどこであろうとも、ご利用者様の生活環境が変化するという点、またご家族様もなじんだ施設から面会等の行き先が変わる点、職員との関係も再度構築していかないといけない点等、様々な要因でご利用者様・ご家族様の負担は大きくなります。

看取り介護に対応していない施設における退所時期の確認

先にも述べましたが、看取り介護に対応していない介護施設が悪い施設というわけではありません。

しかし、看取り介護に対応していない介護施設の場合、退所をせまられる時期がいずれやってきます。

ご家族様にお伝えしておきたいのは「(ご利用者様が)どのような状態になったら退所になるのか」「退所後の次の行き先は施設側で探してくれるのか、それとも家族で探さないといけないのか」等をはやめに確認しておくことが大切であるということです。

これらは、できれば入所前の重要事項説明を受ける段階、契約前の段階で確認しておくことをおすすめします。
可能な限り重要事項説明書や契約書の説明をきちんと受けていただき(もしくは読み込んでいただき)、退所に関する事項がどのように記載されているかを確認していただき、疑問点があったら、施設側に確認していただくことをおすすめします。

入所時に「急いで入所先を探していて、退所時のことを確認している時間がなかった」というご家族様は、入所後でもかまわないので、はやめに退所時の事項を施設側に確認しておくことをおすすめします。

「次の行き先は誰の責任で探すのか」を確認しておく

退所となる場合に、そのご利用者様の次の行き先を誰の責任で探すのかを確認しておくことが重要になってきます。
一般的には自宅(在宅)で介護ができないから介護施設に入所しており、さらに看取り期の退所となれば、自宅(在宅)に戻るという選択はほとんどない(不可能)といえます。

例えば「施設の生活相談員やケアマネ―ジャーが責任をもって探します」「施設の協力病院が入院先となっております」といったように、介護施設側が主導でハッキリと探してくれると言いきってくれる施設は、まだ安心と言えます。ご家族様の負担は少ないと言えます。

反対に「施設で探すことはできないので、ご家族様が探してください」という場合は、ご家族様への負担が増えてしまいます。次なる入所(または入院)先を探すために費やす時間の負担、専門的な情報がない中で行き先探しをしなければいけないという精神的な負担がかかることになります。

どちらにしても「次の行き先は、誰の責任で探すのか」を事前にハッキリと聞いておくことをおすすめします。

相談先は、公的機関よりも民間紹介会社の方が親切?

もし、ご家族様で次の行き先を探す場合は、公的機関よりも民間の老人ホーム紹介会社を使った方がご家族様の労力は減ります。

公的機関の場合は、冷たく事務的に対応される可能性がありますが、民間の老人ホーム紹介会社は、紹介先を探すことで先方の老人ホームから紹介料を支払ってもらうことができるという仕組みで成り立っています。ご家族様が紹介料を払うことは基本的にない会社が多いので、安心して相談することが可能です。

まとめ

介護施設選びにおいて看取り介護の対応について確認しておくことは非常に重要です。ただし、看取り介護対応してもらえない施設が悪いとは限らないので、退所の時期が来る前にあわてずに気持ちの準備をしておくことが大切です。

今回ご紹介した内容が、ご家族様の介護施設選びの参考になれば幸いです。

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