介護士のお仕事

介護士が持っておきたい特技とその効果

介護施設では、利用者さんと直接関わることが多い介護士の中にてきぱきと仕事をこなし、介護技術が高いと思われる人は大勢います。
確かに介護の世界では介護技術が評価され、技術さえあればどこの介護施設にも通用すると思われがちです。

また、介護技術が高いことは介護施設側にとっても頼りになります。
そして利用者さんも安心して介助を受けることができるでしょう。
しかし、介護の仕事にはまだ慣れていなくて失敗もするけれど素直で明るく、利用者さんから大変人気のある介護士さんに出会うことがあります。

今回は身体的な介護ではなくレクリエーションの時間などに、ある特技を持っていることで利用者さんからの人気が高まり、自分自身も介護の仕事に対して自身が持てるような技とその効果について紹介します。
魅力となるであろう、持っておきたい特技とはどのようなものでしょうか？

子供の頃習っていたピアノ、独学で学んだギターなどの特技がある介護士さんは是非歌の伴奏をする機会を作ってください。

利用者さんの中に歌の好きな方はたくさんいます。
もちろん伴奏がなくても歌を利用したレクリエーションは喜んでもらうことはできます。
しかし、普段身の回りのお世話をしてくれるお兄さん・お姉さんに伴奏してもらって歌う歌には非常な驚きと同時に特別な喜びが生まれます。

娯楽といえば、ラジオから流れてくる歌謡曲・唱歌・民謡などを聞くことが唯一の楽しみであった利用者さんは、歌うことを好まれるだけではなく当時の出来事を思い出され懐かしいと喜ばれ、会話が広がっていくことも考えられます。

介護士の伴奏による歌の効果
・心の安らぎ
・脳の活性化
・肺活量が増える
などの効果が期待できます。

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介護士の中には演奏家を目指して楽器の練習をしていた人もいるのではないでしょうか？
人前で話をすることや工作などは苦手だけど、楽器の演奏なら人前でも大丈夫だという介護士さんは介護施設で行われる誕生日会やクリスマス会など、季節の行事の中で演奏する機会を作って利用者さんの前で演奏してみてください。

バイオリンやフルートの音色は気持ちが穏やかになります。
また、ハーモニカは、若い頃吹いていた利用者さんもおられ、大変懐かしく思われます。

介護士の楽器演奏による効果
・心が癒される
・表情が穏やかになる
・一体感が生まれる
などの効果があります。

音楽は苦手だという介護士さんは、利用者さんと一緒に野菜や花の栽培をしてみてはいかがでしょうか？

『どんな野菜を作ろうか』『どんな花を植えようか』と、雑誌や本などで調べて［種をまいて、水をまいて、肥料をあげて］など、毎日の成長が楽しみになるはずです。
普段座っている時間が多く、あまり動かなかった利用者さんの歩行を促すチャンスにもなります。

また、利用者さんの中には野菜や花の栽培に詳しい方もおられるので、介護士さんが前もって野菜や花の栽培方法を調べておきましょう。

介護士と一緒に野菜や花の栽培をする効果
・足腰をきたえることができる
・外出の機会が増える
・友達作りができる
・楽しみができる
などが期待できます。

介護施設では15時におやつの時間があります。
仮に介護士が料理やおやつ作りが得意ではなかったとしても心配はいりません。
特に女性の利用者さんは“昔とった杵柄”とでもいうように見事な手さばきでおやつ作りを手伝ってくれます。

たとえ認知症であっても、若い頃に覚えた料理の方法はどこかに残っている場合が多く、おやつ作りが苦手な介護士さんがいれば親が子供に教えるように新切に教えてくれることもあります。

介護士と一緒におやつ作りをする効果
・会話が弾む
・手先の運動
・達成感
などの効果が考えられます。

男性の利用者さんの中には囲碁・将棋がお好きな方がどこの施設にもおられます。
一見華やかなレクリエーションではありませんが、無口な男性であったとしても一対一の勝負には闘志を燃やしておられることが多く、自分よりも若い介護士が相手となればますますやる気を出されることが想像できます。

囲碁・将棋が得意な介護士もいるでしょうが、特に若い男性の介護士さんは今からでも囲碁・将棋に挑戦してみることをおすすめします。

介護士と対戦する囲碁・将棋の効果
・やる気を生む
・脳の活性化
・指先の運動
などの効果が考えられます。

介護施設で働く介護士さんは男性・女性・年齢などに様々な違いがあります。
それ故に、介護の仕事が上手な人と、そうでない人がいるのは当然のことです。
また、レクリエーションにしても得意な人と得意ではない人がいても不思議ではありません。

介護士の仕事は、食事・入浴・排泄などの介護が非常に大切な仕事ではありますが、同じように利用者さんの楽しみや効果となるレクリエーションも重要な介護の仕事のうちの1つです。

音楽・園芸・料理・囲碁・将棋など内容は違っても、全てに効果は期待できます。
これからも介護士として頑張ろうと思っている人は身体介護から少し離れた特技を持ってみることをおすすめします。