介護職のチームワークを高める方法

介護の現場は、チームワークが良くなることで、より良い介護を遂行することができます。
しかし、日々の業務が忙しいことに伴い、介護職同士のチームワークが崩れてしまうこともあります。

そのため、介護の現場がうまく回らないという悪循環を招いてしまい、止む無く退職する介護士も少なくありません。
ここでは、介護職のチームワークを高める方法について、ご紹介いたします。

コミュニケーションを大切にする

介護の現場では、介護職のコミュニケーションが、介護に反映されていきます。
特に、そこに働く介護士が何をしているのか、何に困っているのかということを、互い報告しあうことにより、互いに何をしているのかわかります。

互いが何をしているのかがわかれば、一方の介護士が今何をしなければならないのかということを考えやすくなります。

介護は、一人一人が黙々と介護を行うことと考えてしまいがちですが、実はチームワークにおいて介護は成り立ちます。

そのため、一人一人が与えられた仕事を黙々と行うのではなく、「今はこれをしているからここにいます」ということを、他の介護士に伝えることにより、チームワークを高めることができるのです。

介護が必要な高齢者がますます増加する中、要介護度も上昇しており、常に見守らなければならない高齢者も多いです。
そのため、見守っている介護士がどのくらいの間その見守りを行い、自身の本来の仕事はどれくらいから実施可能なのかということを、介護士同士のコミュニケーションを図ることにより、目安を立て行動することができます。

そのため、介護士同士のコミュニケーションを大切にすることにより、介護職のチームワークを高めていく方法となるのです。

一人一人のケアについて批判しない

介護職一人一人、それぞれ力量は違います。また、考え方や介護の方法も違うことも多く、自分が思っている介護と他の介護職員が思っている介護が違うことも多々あります。
中でも、頑張って働いているつもりではあるが、他者から見たら働いていない介護職もいます。
そのような場合、「あの人は何もしない」「こっちばっかり大変」などと言う、批判的な対応をしてしまうことがあります。

また、介護の現場は女性が多いことからも、女性同士の陰口が出てしまうことも少なくありません。
しかし、そのような陰口は、介護の現場に限らず、あっという間に本人の耳にも入ってしまいます。

その陰口を聞いた介護士は、陰口を言っている介護士とのコミュニケーションを取りづらくない、より一層孤立してしまうこともあります。

確かに、仕事ができる人できない人、やらないように見える人等たくさんいます。
しかし、どのような状況であっても、一人一人のケアについて批判しないことが、チームワークを高める方法となります。

互いに協力する姿勢を見出す

介護は、それぞれが担当利用者を抱えており、どのように介護を遂行するか朝のミーティング等で決まります。
その際に、「この利用者はこの介護士の仕事」という風に割り切るのではなく、手が空いていれば互いに助け合う精神が、チームワークを高める方法となります。

特に、大変な利用者へのケアなどの際には、「今手が空いたけど大丈夫？」などと、担当介護士に声をかけ互いに協力する姿勢を見出していくと、行き詰っている介護士も心が安らぎます。

さらに、今日困っている介護士に声をかけ協力することにより、明日困っている自分が声をかけられ協力してもらえます。
その結果として、介護職のチームワークは高まり、より良い介護を見出すことができるのです。

できないところはカバー、できるところは率先する

介護士は人間であり、得意・不得意があります。
また、仕事の速さも人それぞれ違い、スピーディーに先々を読める介護士から、一つずつゆっくり進めていく介護士もいるのです。
そのため、介護のレベルには差があり、一日の中でもできているところ、できていないところが明らかとなることもあります。

その際、「あの人はできない」というレッテルを張るのではなく、できないところはカバーしていくことが、チームワークを高める方法になります。

さらに、ゆっくりでできないところが多い介護士であったとしても、例えば利用者との関わりがとても丁寧の場合には、そのできるところは率先して実践していくことで、より一層チームワークを高めることになります。
「できない」からやならいのではなく、「できるところ」をより一層高められることにより、互いのチームワークを高めていく方法となります。

介護職のチームワークが良くなることにより、より良い介護を提供することができ、介護士にとっても働きやすい職場環境となります。

そのため、介護士同士のコミュニケーションを大切に行い、互いに尊重しあえる関係となることが、介護職のチームワークを高める方法となるのです。