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介護士のお仕事

介護の仕事ってタイヘン?そうでもない理由「顧客は目の前の固定客」

日本が超高齢化社会へと進む中、介護業界全体として1人でも多くの人に介護の仕事に就いてほしいと思います。
しかし、介護の仕事は「何かとタイヘンな仕事」とだとイメージされている方が多いのではないでしょうか?

それ故に「介護の仕事に興味、関心はあるけれど、いざ就職となるとためらってしまう」という方も多いのではないでしょうか?
はたして介護の仕事は本当にタイヘンなのでしょうか?
視点を変えると「介護の仕事は、実はそれほどタイヘンではないかも…」と思えるかもしれません。
今回は、介護の仕事がタイヘンそうで実はそうでもない理由として「顧客は目の前の固定客」という視点で、介護の仕事を見つめてみたいと思います。

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介護士の給料の出どころ

いきなりですが「顧客」という表現は、介護業界では不適切な表現かもしれません。
介護施設、事業所の多くは「ご利用者様」と表現しているかと思われます。

しかし最近は、ご利用者様を「お客様」とお呼びする介護施設、事業所もあります。

ご利用者様のことを「お客様」とお呼びしている介護施設、事業所は、介護士に「自分たちの給料はご利用者様にご利用していただいて、介護保険収入を得て、そこから自分たちの給料になっている」という研修、教育をしているところが多いです。

例えば「ご利用者様の介護度が高く、介護がタイヘン」「認知症が進行していて、介護がタイヘン」と思っていても、要介護認定を受けたご利用者様(お客様)が、自分が所属する介護施設、事業所を利用していただかないことには、施設、事業所は収入を得ることができないのが、介護保険制度の仕組みです。

介護業界で仕事をする者は、自分の給料が、目の前のご利用者様(お客様)のご利用によって得ていることをいつも忘れないようにすることが大切です。

ご利用者様(お客様)の人生を支える介護士

介護士の仕事は、簡単に言えばご利用者様(お客様)が必要としている介護(介護サービスとも言えます)を提供することです。

もう少し深い表現を用いて介護士の仕事を言うならば、現代においては3大介護はもちろんのこと、ご利用者様(お客様)の人生のラストステージをどうステキにお過ごしいただくかということになります。

ひと昔ふた昔であれば、介護士は3大介護(入浴介助、排泄介助、食事介助)だけをしていればよかった時代でしたが、現代の介護士には3大介護以外の役割が求められるようになりました。
入所型施設、通所型事業所、訪問型事業所など事業形態は様々ありますが、ご利用者様(お客様)の人生が少しでも豊かになるための関わりが、現代の介護士には求められています。

顧客=ご利用者様=ほぼ固定

話は少し変わりますが、世間一般的に営業職であれば、顧客(お客様)から何らかの仕事をいただくことで、所属する会社の利益アップに貢献することになるしょう。
販売職であれば顧客(お客様)に商品を売って、所属する会社の利益アップに貢献したと言えます。

介護業界、介護士の仕事としては、ご利用者様(お客様)に適切な介護を提供し、その方の人生を豊かにすることで、所属する法人、施設、事業所に貢献することになると言えます。

ただ、一般的な営業職や販売職と違う点は「介護士が自ら新規ご利用者様(新規顧客)を獲得しに行くことはほとんどない」という点です。
(介護業界の管理職や、生活相談員やサービス提供責任者と呼ばれているような職種には新規ご利用者様の獲得(顧客探し)も求められることがあります。あくまでも介護士の場合ということでご理解をお願いします。)

実際に働く施設や事業所において「今日から新規のご利用者様(お客様)と関わる」という場面は発生しますが、多くの場合は一度ご利用開始になったご利用者様(お客様)と継続して関わることになります。

見方を変えれば、例えば販売店舗と違って、毎日新しいご利用者様(お客様)との関わりではなく、継続した関わりが求められるということになります。

常に新しいご利用者様(お客様)と関わるわけではない、どちらかというと新規ご利用以降はご利用者様とは継続した関わりになるので、ご利用者様(お客様)の特性を理解できれば、常に新しいご利用者様(お客様)と接するような緊張感は良い意味で無いと言えます。
ご利用者様(お客様)の顔が見えやすく、継続した関わりの中でご利用者様(お客様)の特徴が見えやすくなるというのも、介護の仕事のメリットと言えます。

仕事内容にはプランがある

介護保険制度が始まって、15年以上が経過しました。
介護保険事業のある意味根幹になるものに「ケアプラン」というものが存在します。直訳すると「介護計画」という意味合いになります。

どのような施設形態や事業形態であっても、ご利用者様(お客様)と関わるうえでは、このケアプランに基づき介護サービスを提供していくことになります。
(ケアプランに関するこまかな内容を書きだすと長くなってしまうので、本記事では割愛します。)

つまり介護士は、ご利用者様(お客様)に対する介護サービス内容を1から考える必要がないということです。
ケアプラン(事業所によっては、ケアプランをより噛みくだいたサービスプランを作成しているところもありますが)に沿って介護を提供していけば良いのです。

ご利用者様(お客様)のために、良い意味で1から10まで考えなくてよいということになります。
(言われたままの、指示待ちの介護をするという意味ではありません。その点は誤解のないようにお願いします。)

まとめ

いかがでしたか?
介護の仕事は、お客様は目の前にいて、自分1人で何かを新たに考えなければいけないということではありません。
良い意味で新規顧客開拓の必要がなく、新たにサービスを考えなくても仕事は成立するということです。
今回の記事を読まれた方が、1人でも多くの方が私たち介護業界の仲間入りをしてくだされば、業界としても大歓迎、とても幸いに思います。

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