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介護士のお仕事

介護職不足の原因について徹底解説

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現状の介護現場の問題として、職員の不足は特に深刻なものとなっています。
介護職が不足し、介護が必要な人が適切な介護を受けられなくなると、困るのは要介護者本人だけではありません。
家族の負担が増え仕事と介護の両立が難しくなれば、世帯としての収入減・国全体で減っている労働力の更なる減少などの問題も出てきます。

また、お金や時間の問題だけでは無く、介護される方は申し訳ない気持ちでいっぱいになり、介護する側は疲れ果ててしまいます。
これでは、精神的にも経済的にも豊かな生活を送ることはできなくなってしまいますよね。
いなくなってしまうと国レベルの規模で困窮することになる介護職、なぜ今、人手不足が深刻化しているのでしょうか。

賃金の問題、特に男性は相対的に厳しい

介護職の平均収入は、他職のそれと比較して低水準であることは周知の事実です。
男女別で見ると、女性の収入は他職と比較して低くはあるけれども大きな差は見られません。対して男性の収入では、他職と大きな差が開き、圧倒的低賃金とも言えるほどです。
男女平等が叫ばれる現代でも、向き不向きなどの都合で、男性の仕事と女性の仕事がある程度分かれている職種が多いですが、介護職はその差がほとんど無いので収入の差もほとんどありません。

男女平等という意味だけで考えれば素晴らしい職種ですが、男女別で収入の比較をしてしまうと、一家の大黒柱となる「男性」の収入が低いという事になります。
しかし簡単に給与を増やすこともできません。

国民のための介護保険法という制度に基づいているため、介護職の給与を増やすことは国の負担を増やすことになり、介護保険法が破綻してしまえば超高齢社会の日本は大変なことになりますので「必要だからどんどん上げるよ」というわけにはいかないのです。
介護職が必要な職種で、収入が低いことが人材不足の原因の一つという事実があるにも関わらず、国が給与水準を簡単に上げてくれないのにはこのような理由があるのです。

きつい、汚い、給料安い、3Kの問題

辛い介護の仕事、排泄物は毎日扱い、嘔吐物だって珍しくありません。自分より大きな体の方の全介助、大勢の入浴の手伝い、認知症の方との会話…精神的にも体力的にもきつい・汚いです。そのうえ、上の項目で述べた通りの低賃金ですから、望んで介護職になろうとする人は少ないですよね。

実際の介護現場では衛生的に保てるよう様々な工夫や規則が設けられており、不衛生ではありませんが、やはり他人の排泄にお付き合いすることは、普通は避けたいと思うものです。

社会的評価・地位さえも低い

もはや何もかも低いですね。
介護職が絶対に必要な職種であり、困っている人を直接手伝うという意味では美しい仕事であるにも関わらず、社会的評価・地位が低い原因は、就業条件にあるでしょう。
学歴を必要とせず、資格も難しいものでない介護職は、本人がどのような心構えで働いていようが「これしか選択できなかったのだろう、なぜなら低賃金を率先して選ぶワケがないのだから」と思われてしまうところがあります。

もし、介護職に就くための条件が難しいものだったら…例えば、大卒必須、介護福祉士資格が難関資格だったら、介護職を見る目はどうでしょうか。
「低賃金にも関わらず、人のためになる仕事を選んだできた人間だ」と称賛される事すらあるでしょう。
しかし、猫の手も借りたい介護業界は、簡単に学歴や資格で門を狭めるわけにはいきません。
志や名誉だけで職を選ぶ人は多くありませんし、低賃金の問題は別にあるので、更なる人材不足となる恐れがあるからです。

離職率も高いが新規採用はもっと厳しい

介護職の離職率は問題点として度々取り上げられ、広く知られている事実でしょう。
しかし、実は介護職を新規雇用する方が難しいのです。

上の各項目で述べてきた通り、介護職はそもそも人気がありません。
就職活動をするとき、積極的に介護職を選ぼうとする人は少ないでしょう。また、将来は介護士になりたいという夢を持つ学生も多くはありません。
減る人数がどうというよりも、まず、元々の人数が足りていないという事が、介護職新規採用の深刻な現実です。

まとめ

介護職は国レベルで重要な職であり、体が不自由な方の生活をサポートするという、立派な職種です。
しかし、仕事内容に対して収入や社会的地位が低いことなどから、積極的には選ばれません。

これは簡単に「国の制度でやっているのだから国が何とかしろ」と言えるものでもなく、解決は困難を極めます。

超高齢社会は、高齢者が多いだけでなく、労働力が減少します。全体的な労働力が減る中で、マイナスイメージの強い介護職の人材を確保することは非常に困難であり、安易に介護報酬を上げれば制度そのものが破綻し、それによって国規模で更なる労働力の減少を招き、衰退していく事態になりかねません。
介護業界の人材不足は、様々な要素が絡み合う、複雑な問題なのです。

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