介護士のお仕事

病院で働く介護士の一日とは？

介護士はどんな所で働いているかご存知でしょうか？
多くの人は「介護施設で働いている」と思う方が多いと思います。

確かに介護施設で働いている介護士は多いでしょう。しかし介護士は色々な場所で働いています。

まずは利用者の自宅です。これは主に訪問介護の仕事になると思いますが、自宅に伺いその場介護を行うのです。
1日に何件も利用者の自宅に伺う介護士もいます。施設のようにその場所だけでなく、色々と訪問しに行かなければならないので結構大変です。

次に聞くのが病院です。病院にも数多くの介護士が存在します。
主な仕事は入院中の高齢者の介助になります。「え？看護師の仕事じゃないの？」と思う方も多いかもしれませんが、介助は介護士が行っているのが現状です。

昔から看護師の指示に従いながら業務にあたる「看護助手」という職業があります。
今でも存在している職業になりますが、介護士もまた同じように入院中の方の介助を行うのです。

その他珍しい場所ですと、旅行介護言われる「一緒に旅行先についていく」介護士がいます。これは旅行へ行くまでの経路や、旅行先が勤務場所になると言えるでしょう。
また、介護福祉士やその他介護に必要な資格を取得し、初任者研修講座の講師として働き、職場は学校や役所だったりする方もいるようです。

今回は、病院で働く介護士の一日とはどんなスケジュールになっているのか、そちらをご紹介していきます。

【申し送り】
朝出勤して一番最初に行う事としては、夜勤者からの引継ぎをします。申し送りを夜勤者から聞いて、夜に起こった問題点についてしっかり把握をしておきましょう。
例えば夜に入院された情報や、急変等の内容が主となります。

【居室清掃】
大体始まりは居室の環境整備から始まる所が多いでしょう。
ベッドのシーツ交換やリネン類の確認作業や管理も行います。介護士は2人で1組として各病室を回り、協力しながら環境整備を行う事がよくあります。

【食事・排泄・入浴介助】
自力で食事を食べられない方への食事介助を行ったり、入浴の介助を行う職員等と持ち場によって分かれていきます。
そして、決められた時間やナースコール対応での排泄介助を行っていきます。

ここで介護施設との違いは、「看護師と協力しながらの介助である」という事です。看護師の補助に当たるので、指示に従いながら行う事が多いでしょう。
介護施設と違い、「医師や看護師の指示に従う事」これがとても重要な事になるので、自分で考え、勝手な行動に移す事は絶対にやめましょう。

基本的には、介助や環境整備を中心に1日業務を行う事になるでしょう。
また、介護施設とは違い、医療行為についての補助的な役割もあります。

病院ですので常に医療行為を行う事になりますが、もちろん介護士が医療行為を行う事はできません。
（最近では経管栄養や吸引がある一定の条件で出来るようになりました。）

では、医療行為についてはノータッチなのかと言われればそうでもありません。
看護師が医療行為を行う際に患者の体を支えたり、病室から検査室へ移動する際に移乗や移動の介助を行い付き添ったりする事もあります。
また、患者に使用した医療機器の洗浄なども行います。

介護施設ではこういった医療機器に触れる事はほとんどなく、施設看護師が行う所が多いです。
また、病院で働く介護士は医療知識が豊富に身につくことでしょう。看護師と一緒に行動する事が多いので、勉強になる事ばかりです。

主に入浴・排泄・食事の介助を行う所は一緒ですが、病院ではレクリエーションを行う事や、行事や催しもという事はほとんど行いません。
その為、病院は本当に業務中心で仕事をしますが、その分残業やレクの準備をする為の休日出勤のような物はありません。

また、病院にはケアプランも存在しません。
入院中は介護サービスを受けるわけではありません。治療を行う場所ですので、そこも介護施設とは違う所でしょう。

また、入浴介助と言いましたが、病気で入院しているわけですからなかなか入浴する事は難しいです。
その為病院の介護士は「清拭」の技術が必要になってきます。入浴介助とは全然違う介助方法になりますので、嫌でも技術が身についていくと思います。

今回は、病院での介護士の1日の業務についてご紹介しました。
介護施設とは違い、介助の業務が中心になっているので、介護技術を磨くには病院は適した場所になるでしょう。

また看護師と連携しながら介護を行うので、医療の知識もしっかり学ぶ事が出来ます。
その為、医療系に強い介護士として活躍で気のではないでしょうか。

介護をするにも働く場所によって、経験の積み方や勉強内容が大きく変わってきます。
介護をしながら医療についても興味がある方は、病院での勤務を検討してみてもいいかもしれません。