介護士のお仕事
食事介助は短時間で済ませるとキケン!誤嚥性肺炎の危険について
- 2016.07.02 @ 新着
- 介護士のお仕事
介護士の仕事の1つに、食事介助があります。
ご利用者様に短時間で召し上がっていただこうと、立ちながら食事介助をしている介護士を見かけることがあります。
介護士が立って食事介助をする、短時間で食事介助を済ませるということは、ご利用者様の尊厳が守られていないことはもちろんですが、実際問題として危険な事を背負うことになります。その1つが「誤嚥性肺炎の危険」です。
普通の大人も「むせる」と「苦しい」
普通の一般成人の大人でも、急いでご飯を食べるとむせたりしますよね。
皆さんもそのような経験はありませんか?
むせ方にもよりますが、ひどくむせると苦しくなりませんか?
高齢になると食べ物を飲みこむ力が落ちてくると言われています。
そのような高齢者(ご利用者様)が、短時間で食べ物を食べる(ある意味急がされて)とどうなるでしょうか?
ただ単にむせるだけで済めばまだ良いほうです。
高齢になるとむせこむ力も落ちるので、食べ物が空気の通り道(気管)に入ってしまうと、場合によっては喉に食べ物がつまり呼吸ができない(窒息)状態になる危険があります。
むせる高齢者に多い「誤嚥性肺炎」
介護系の資格を取得するとき、学ぶ病気の1つに「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」があります。
誤嚥性肺炎とは、食べ物が(形の大小に限らず)空気の通り道に誤って入ってしまうことで、そこから雑菌などによって肺が炎症を起こす病気です。
「誤嚥性」といっても「肺炎」であることに変わりはないので、熱も高くなったり、症状によっては生命の危険をともなう場合があります。
高齢者になると、この誤嚥性肺炎の危険が高まります。
ご利用者様の食事介助を短時間で済ませようとして、ご利用者様がむせてしまう→むせたけど、むせこみが落ち着いたら、その後のご利用者様の様子は何事もなかったかのようであった→数日後、呼吸をするときに「ゼイゼイ」「ゴロゴロ」という音が聞こえ熱が高くなった→病院受診したら誤嚥性肺炎と言われた・・・
こんなことが、介護が必要なご利用者様において実は多くある事例です。
誤嚥性肺炎を起こさせないために
介護士にとって、食事介助が雑な故にご利用者様が誤嚥性肺炎になってしまったら、介護士の仕事を全うできたとは言えないかもしれません。
食事介助において誤嚥性肺炎を起こさせないためには、食事介助に適度な時間をかけて、ご利用者様のペースで召し上がっていただくことです。
飲みこみを確認してから、次の食べ物を介助するということが大切です。
いかがでしたか?食事介助を短時間で済ませると、このような誤嚥性肺炎を発症させる危険があります。
食事介助に携わる際の参考になれば幸いです。
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