HOME > すべての記事 > 介護士のお仕事 > サービス提供責任者の一日の流れ

介護士のお仕事

サービス提供責任者の一日の流れ

サービス提供責任者は、サービスを提供するための準備とサービス提供を開始してからのアフターフォローをする仕事です。
介護の仕事は、その事業所にもよる部分もありますが、学歴や資格がなくても始められる仕事であり、常に人員不足気味で、キャリアアップに必要な資格もさほど難しくはないため、介護業界でのキャリアアップは難しくありませんし、ある程度の経験を積めば誰にでもチャンスがあります。

そのため介護業界でキャリアアップを目指す人は少なくありませんが、サービス提供責任者という仕事は、雑務も多く非常に多忙で、必要資格の取得条件の低さとは裏腹に、高い能力が求められます。
サービス提供責任者がどんな一日をおくるのか見てみましょう。

 

一日の流れを把握しましょう

08:30 出勤、朝礼、職員の勤怠の確認と調整
09:00 新しい利用者の面談や訪問
10:00 訪問介護
12:30 昼休憩
13:30 訪問介護
16:00 職員との打ち合わせや指導
16:30 会議の出席、計画書や報告書の作成
17:30 退勤

主な仕事は「段取り」が中心

学ぶ

新しい利用者にサービスを提供するには、利用者の面談やご家庭を訪問し、ニーズを理解したうえでどんなサービスを提供できるか考えなければなりません。
また、訪問するホームヘルパーが適切なサービスを提供できるように、指示、指導をおこない、アセスメントやケアマネージャーが用意したケアプランを元に介護計画を作成しなければなりません。

サービス提供責任者は、利用者とそのご家族、行政、ケアマネージャー、ホームヘルパーなど多くの人とコミュニケーションをとり、何が必要でサービスとしてどこまでできるのかを把握し、適切な援助ができる環境作りをするのが仕事の中心となります。

変化への対応も大切なポイント

新しい利用者にサービス提供が始まっても気を抜くことはできません。
利用者の状態や環境も変化しますので、それに合わせて適切なサービスを提供し続けていかなければならないからです。
その度に報告書や各種書類の作成、ホームヘルパーへの指示・指導、ケアマネージャーとの連絡や報告をするのも、サービス提供責任者なのです。

また、利用者の都合だけでなくホームヘルパーからの相談も受けることになります。
新人ヘルパーへの技術的な指導や、人間関係、シフトと体調の相談など、その内容はさまざまですが、利用者に適切なサービスを提供するためには、これらの問題にも向き合っていく必要があります。

多くのサ責が経験している兼業ホームヘルパー

「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」では、サービス提供責任者について
「サービス提供責任者は介護福祉士その他厚生労働省が定めるものであって、専ら指定訪問介護に従事するものをもって充てなければならない。」
としていますので、訪問介護事業所のサービス提供責任者はホームヘルパーと兼業です。
サービス開始から1か月くらいの新しい利用者へは、サービス提供責任者がヘルパーとして訪問することが多く、特に初回はほぼ必ずと言っても過言ではありません。

また、ヘルパーが欠勤したときなどの代行をするのもサービス提供責任者である場合が多いです。
ホームヘルパーから報告される情報や、利用者との面会で得られる情報もとても大切なものですが、ホームヘルパーとして自らが訪問することも、サービス提供責任者にとって大事な仕事です。

クレーム対応はストレスのたまる仕事

サービス提供責任者は決して苦情窓口ではありませんが、利用者からの苦情に加えて職員やケアマネージャーからの苦情までも対応する機会があり、これもサービス提供責任者の重要な仕事の一つです。

提供するサービスの問題点に気付くことができるのはもちろん、良い対応をしてサービスの提供やその継続が上手くいったときや、上手に取りまとめて周りがスムーズに動いたときに感じる気持ちは、何とも言えるものではありません。
もちろん苦情は無いに越したことはありませんが、サービス提供責任者が苦情対応をする機会が多いことは紛れもなく事実です。

利用者がサービスを受けるときにその事業所の中で最初に会話をするのは、ほとんどの場合がサービス提供責任者ですし、サービス提供責任者はその利用者の「担当者」とも言えるのではないでしょうか。
利用者に相談や苦情があるとき、話す相手として選ぶのも「担当」であるサービス提供責任者でしょう。

適切なサービスを提供するためには、うまく苦情に対応し、利用者の気持ちはもちろん職員にも納得して働いてもらわなければなりません。

まとめ

サービス提供責任者に「必要な資格」は難しいものではありませんが、仕事は非常に多忙で、通常の訪問介護から資料や各種書類の作成、技術指導に加えて相談・苦情まで受けますので、「求められる能力」は少なくありません。

一日の流れとしては、面談や初回の訪問は午前中であることが多く、その後に訪問介護、事務所に帰ったら打ち合わせや申し送り、日によってはサービス担当者会議などにも出席し、書類をまとめたら最後に業務の確認をして退勤します。
介護計画書などの書類を作る時間が十分とれるとは言えませんが、決して雑にこなして良い仕事ではありませんので、時間も上手に使わなければ定時に退勤することはできません。

しかし、責任が重く、多くの能力を求められるからこそ、とてもやりがいのある仕事です。

掲載中の転職サイト一覧

介護士のお仕事関連記事