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高齢者の方・ご家族の方向けコラム

ご家族様が疲れすぎない、介護サービスの利用のしかたについて

介護保険制度が2000年(平成12年)にスタートして以降、今日まで様々な介護サービス形態が存在するようになりました。それ故に、ご家族様の中には「存在する介護サービスが多すぎてわからず、とりあえずケアマネ―ジャーにおまかせ」という方も多いのではないでしょうか?

また介護サービスの種類を多く利用しすぎて、かえってご家族様が「サービス利用のしすぎ疲れ」という逆転現象におちいる場合もあります。
今回の記事では、ご家族様が疲れすぎない介護サービスの利用について触れてみたいと思います。

介護サービスは「ご家族様の介護負担軽減」ではあるけれども・・・

介護保険制度が2000年(平成12年)にスタートして以降、3年ごとの法改正を繰り返しながら、多種多様な介護サービスが創出されてきました。

それぞれの介護サービスには、サービスの目的と社会的役割があります。その介護サービスは主にどのようなことを目的として行うのかといった内容です。

そして、介護サービスには「家族の介護負担の軽減」が位置づけられているサービスもあります。

介護保険制度における介護サービスは、どの介護サービスを利用するにしても、ご家族様の介護負担を軽減する側面があります。

しかし「介護サービスの利用のしかた(介護サービスの組み方)によっては、ご家族様が違った意味で疲れてしまう」可能性があります。

デイサービスやショートステイの利用は、支度を考える必要あり

在宅介護における、介護サービスとしてデイサービスやショートステイをご利用するご家族様はたくさんいらっしゃると思います。

また担当のケアマネ―ジャーも「ご本人様(ご利用者様)が自宅にいない時間を作ることで、ご家族様の介護負担軽減につながる」と考える場合が多いので、デイサービスやショートステイを軸に介護サービスが組まれることはよくある話ではあります。

しかし、デイサービスを多く利用する場合、その都度デイサービスに行くための準備(支度)があります。
ほとんどのデイサービスにおいては入浴サービスが提供されるので、例えば入浴後の着替えの準備、紙パンツやおむつを使用しているご利用者様においては、その替えの支度(在宅の介護サービスにおいては、おむつ類は基本的にはご利用者様(ご家族様)で用意することになります)、飲み薬や外用薬の準備などが必要になってきます。

また、朝夕の送迎の時間には、基本的にはご家族様がいらっしゃることが前提となります。

ショートステイも同様です。ショートステイは連続しての利用日数にもよりますが、ご本人様(ご利用者様)を1度送り出せば、帰ってくる日まではご家族様は自由であるとは言えます。しかしショートステイ事業所によっては「基本、洗濯はしない」というところもあり、宿泊数が多い程、その分の着替えを用意しなければいけない可能性があります。

訪問系サービスは、自宅に他人が入る

在宅での介護サービス導入期においては、訪問介護などの訪問系サービスを利用する方も多いと思います。介護保険サービス全容がよくわからないので、とりあえず1日30分~1時間程度、訪問介護員(ホームヘルパー)に来てもらって、家事や身体介護のサービスを受けるというものです。

デイサービスやショートステイのように、ご本人様(ご利用者様)を送り出すための支度などの手間は省けます。しかし、訪問系サービスは「サービスを提供する訪問ヘルパーなどは、家族にとっては外部の職員」です。赤の他人が自宅に入るということになります。自宅をきれいにしておかないと恥ずかしい等、ご家族様の中には心理的に負担を感じる方もいらっしゃいます。

サービスごとの契約、支払い

介護サービスは様々あるため、ご家族様がケアマネ―ジャーと相談しながら、ご本人様(ご利用者様)のためにと、多くのサービスを組み合わせて利用する場合があります。本来良いことではありますが、ご家族様とって手間となるのが「契約書や重要事項説明書などの書類は、各サービスごとに取り交わさないといけない」という点です。

またサービス料金の支払いも各サービスごと(各事業所ごと)になりますので、利用する介護サービス事業所が増えすぎると、書類や料金支払い上の手間が増えるということが、ご家族様には理解していただきたい点となります。

まとめ

介護保険制度における介護サービスは、法改正を繰り返しながら多様なサービスが創出されてきました。本来であれば多用な介護サービスから、ご利用者様とご家族様が必要な介護サービスを選択するのが介護保険制度の本筋です。しかし、世間一般的には介護サービス種別ごとの違いがわかりにくいという側面もあります。

利用するサービスの量や組み合わせによっては、かえってご家族様に負担がかかる可能性もあります。介護サービス本来の目的である「ご家族様の介護負担の軽減」のために、担当のケアマネ―ジャーとよく相談しながら、介護サービスを利用することをおすすめします。

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