高齢者の方・ご家族の方向けコラム
施設に入所する際に家族がすること
- 2018.03.05 @ 新着
- 高齢者の方・ご家族の方向けコラム
高齢化社会と言われている現在、多くの介護施設があり、サービスや料金等が異なっています。
当然ながら、「どの施設に入れるのがいいんだろう」と言う方も多いですし、そもそも入所をする際、何をするのかも分からない方もいます。
また、数多くある施設でも、どういった利用者が居るのか等といったことも気になる方は必ずいます。
そこで今回は、自分の身内の方が施設に入所する際に何をするのかや、施設の特徴について紹介していきます。
介護認定について
「介護をしてもらおう」と一口で言っても、風邪をひいたから病院に行って保険証を出せば介護を受けられる訳ではありません。
介護を受けるには「食事や歩行」といった動作や認知能力や意思伝達能力など、その人が日常生活を送るうえで、どのくらいのことが出来るのかを把握しないと施設に入所は出来ません。
また、本人がいくら施設に入りたいと言っても必ず入れる訳でもなく、日常生活を送るのに特に支障がなければ入れないです。
しかし、これだけではなにを基準に施設に入所出来るのかが分かりません。そこで必要になってくるのが要介護認定です。
要介護認定とは、「歩行」や「着替え」等の日常生活をどのくらい出来るのかを数字で分けられており、要支援1から要介護5まであります。
このうち、施設に入所できるのは要介護1から要介護5に該当する人になり、要支援1、2の方はまだ介護が必要ではないため訪問介護等が主流になります。
要介護認定は、各都道府県の市町村に申請を出し、認定調査を受けることで初めて要介護認定を受けられます。
施設について
要介護認定を受け、どの施設にしようと迷う方や、分からない方は少なからずいます。
しかし、どの施設でも必ず入れる訳ではなく、その人の状態によって変わってきます。
例えば、普通に日常生活が出来る方が精神病患者をメインにした施設に入所しても、同じようなケアを受けたところであまり意味がありません。
このように、どのような方をメインにしている施設なのかをあらかじめ調べる必要があります。
また、施設側から指定した物を持ってくることや支払い方法も違ってきます。
また、同じ施設でも病院と一体化している施設や、老人ホームやグループホームといったように施設の形態も違ってくるため注意が必要です。
例えば、日常生活をする際、全面的に介護が必要とする方が居たとします。
この際、グループホームのように少人数の方での共同生活を目的とする施設がある際、意思疎通の有無が関わってきてしまいます。
そうなると、意思疎通が全く出来ない方には合わない施設ということにもなります。
このように、施設ごとによって本人の日常生活でなにがどのくらいできるのかによって、病院と一体化している施設や老人ホーム等の施設が利用できるのかが違ってきます。
施設に入所をする際にやること
施設に入所をする際にもやることはいくつかありますが、施設を利用する本人の意思の尊重も必要です。
なぜなら、家族の判断で施設を決めても、サービスやケアを受けるのは「施設を利用する本人」だからです。
また、長期間利用する際、本人に合わない施設を利用することは、かえって本人を苦しめることにもなりかねません。
まず、施設に入所する前にやることは介護認定をもらうことです。これがなければ入所は出来ないです。
次は、施設に問い合わせをします。その後、ケアマネージャーやヘルパーやナースの方とアナムネーゼを行って初めて入所が完了します。
アナムネーゼとは簡単に言ってしまうと施設の方との面談であり、この時に日常生活がどの程度出来るのかや病状等のやり取りをします。
これは、今後施設のケアやサービスを受けるうえで必要になり、家族構成や使用している医薬品を施設側が知らない場合、異なるケアをしたがために利用者が亡くなることすらあります。
また、入所したからそれで終わりではなく、施設を利用するうえで持ってきて欲しい物や緊急時の連絡が出来る方も必要になってきます。
まとめ
高齢化社会に伴い、施設も多様化してきています。
しかし、施設を利用する本人にあった施設を利用することが大切であり、本人の意思を尊重することなく決めてしまうと本人にかえって負担がかかってしまいます。
また、本人の状況や日常生活を送る際に、なにがどの程度出来るのかも知っておく必要もあり、それによって受けられるサービスも変わってしまうこともあるため、施設に入所すること自体は決して容易ではなくある程度の時間がかかってしまいます。
さらに、同じ特色の施設があったとしても必ず仕組みが同じとは限りません。
具体的には、病院と一体化した施設があったとしても、病床数が違ったり入所後、自宅復帰が出来ない施設も存在します。
また、中には少人数で共同生活を営む施設もあります。
こうしたなかで、ただ施設に入所させるだけでなく、その施設の特徴や特色を把握する必要があることを忘れてはいけません。
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