HOME > すべての記事 > 介護士のお仕事 > 2025年問題は通過点。介護需要ピークはその先にある!

介護士のお仕事

2025年問題は通過点。介護需要ピークはその先にある!

2025年問題(人口の多い団塊の世代が全員75歳を越える年)という超高齢化社会に向かっている日本。それにともない「2025年が過ぎたら介護需要は下がり、介護士の仕事は減っていく」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は介護業界関係者の間では、介護需要のピークは2037年とか2042年と言われています。その理由と、介護士の仕事は2025年の後も続いていく事、すなわち介護需要の将来性について今回の記事では触れてみたいと思います。

75歳はまだまだ元気な方が多い

前述したとおり、2025年はいわゆる団塊の世代全員が75歳を越える年です。団塊の世代全員が後期高齢者になります。日本の人口としては75歳以上の後期高齢者が非常に多くなるので、医療や介護に係る財源(社会保険)が圧迫すると予想されています。これが2025年という年が問題視されている根拠になります。

とは言っても、現在周りにいる75歳頃の方々を見るとどうでしょう?75歳では、まだまだ介護を必要としない、元気な高齢者が多いのではないでしょうか。

趣味活動に時間を費やしていたり、ボランティア活動をしているような、要介護という言葉とは無縁な75歳は非常に多くいます(もちろん、ご病気等で介護が必要な75歳が存在するのは確かです)。

したがって、2025年に団塊の世代全員が75歳を越えても、その年にすぐに急に日本の世の中全体として介護需要がピークになるわけではない、といのが介護業界関係者の見方なのです。

「介護の仕事は2025年以降は少なくなる」はまちがいである

介護士の仕事に興味・関心はあるけれど「2025年を過ぎたら、高齢者人口は減っていくので、介護の仕事の将来性は短い」と思っている方がいたら、それはまちがいです。

前段で述べたとおり、2025年は75歳以上の後期高齢者人口そのものは増えますが、団塊の世代全員が75歳を越えるだけであり、2025年が介護需要のピークではないのです。

介護業界関係者の間では、介護需要のピークは2037年や2042年などど言われています。計算上、2037年は団塊の世代が87歳を越える年、2042年は団塊の世代が92歳を越える年になります。87歳、92歳と耳にすると「75歳に比べれば、介護が必要な方が増えている」というのは容易に想像できます。

介護の仕事に興味・関心はあるけれど、介護の仕事の将来性は短いと思っている方は誤解を解いていただき、2025年問題の先に介護需要のピークはやってくるとご理解ください。

医療の発達は、疾患の長期化と介護の長期化となった。

話は少し変わりますが、後述の介護に関係する話をご紹介しておきます。

(表現が露骨で申し訳ないのですが)医療の発達にともない、人間は簡単には他界しなくなりました。

これは裏返せば「病気の急性期を通り越して、回復期や慢性期になった状態で生きていく人が増えた」という表現もできます。

現代において、回復期(リハビリの時期)や慢性期(病気がある程度落ち着き、大きな加療の必要がなくなった時期)は、入院ではなく自宅や施設などの生活の場に託されてきていると言えます。これがまさに介護現場であり、そのようなご利用者様の生活全般を支えるのが介護士の仕事です。

大病になっても、すぐには他界しなくなった医療は喜ばしいことではありますが、その分ハンディを背負った方(介護士にとってはご利用者様)が増えてきています。当然ながら大病の後遺症などもあります。生命の切迫性はないものの、後遺症をかかえながら生活をする方が増えてきています。介護の需要はここにあるとも言えます。生命の切迫性が無い分、介護は長期化します。家族負担が増える部分を支援するのが介護サービスであり、それを担うのが介護士の仕事です。

介護が長期化することで、介護士の仕事は無くならない

前述に関連しますが、介護業界において、ご利用者様の存在あってこそ介護の仕事が成り立ちます。

介護が長期化することで、ひょっとしたらご利用者様やご家族様は苦しい思いをされているかもしれません。
しかし、苦しい思いをしながらも尊い生命、他界してしまえば2度と戻ってくることのないその方の人生、そこを支えるのが介護士です。

ちょっと違った視点にはなりましたが、介護が長期化することで、介護の仕事が急に少なくなったり無くなったりすることはありません。介護の仕事はまだまだ無くならないという点では、将来を心配することはありません。

ましてや、厚生労働省はじめ業界全体が介護士の処遇や労働環境を整えようとしています。そのような点でも介護士の将来は明るい可能性があります。

まとめ

2025年問題という言葉がしばしば報道されるような時代ですが、2025年は介護需要はまだまだピークには達していないと予測されます。
2025年が過ぎたら介護の仕事が減るということはなく、むしろそこから先に介護需要のピークが待っていると言えます。

介護の仕事に興味・関心がありながらも迷っている方は、ぜひ1歩踏み出して介護士になっていただくことを同じ業界で働く者としておすすめします。

掲載中の転職サイト一覧

介護士のお仕事関連記事