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コミュニケーションのコツ

耳が聞こえにくい方と円滑にコミュニケーションをとる方法

人は、若い間は体も元気であるため多少の無理がきくところもあり、若い頃には無茶なことをした方も多いのではないでしょうか。
しかし、歳をとるにつれて体にもガタが見られたり体力が落ちたり、今までかからなかった病気にかかるといったケースはよくあります。

これは、加齢によって体の仕組みが変化するために起こることであり、高齢になると視力や聴力が大きく衰えたり、姿勢が変わったりといったことが起こります。
その中でも、誰もが経験したことがあることが、耳が聞こえにくい方とのコミュニケーションではないかと考えられます。

そこで今回は、耳が聞こえにくい方とのコミュニケーションについて紹介していきます。

耳の仕組みについて

私たちは、普段の日常生活で何気なく様々な音や会話を聞いたりしています。
では、耳でどのようにして聞き取っているのでしょうか。

例えば、おんさを叩き水に入れると、水しぶきと共に水が震えている様子が見えます。
これは、空気の振動が「波」となって見えるからです。

私たちの耳では、この空気の振動を普段何気なく耳に入れており、空気振動によって鼓膜が震え、それが神経に伝わり脳内で「音」として聞き取っております。

ただし、鼓膜はどんな音を聞いても支障がないのかというとそんなことはありません。
鼓膜は180db以上の音を聞くと破れてしまいますが、破れたから二度と音が聞けずに耳が不自由になるのかというとそんなことはありません。

実際、多くの人は中耳炎にかかったことがあると考えられますが、あれは鼓膜が破れる例です。
鼓膜自体、破れても10日程で修復してしまいます。

しかし、そんな耳の機能も年齢と共に落ちてしまい、よく高齢者の方が何度も聞き返している様子を見たことがあります。

なぜ高齢者は耳が聞こえにくいのか

体の機能は年齢と共に低下していくものです。特に、血管は若い頃に比べると年齢と共に機能の低下がはっきりと出ます。
当然、血流が悪くなると体の機能に様々な支障が出てきます。それは耳も例外ではなく、脳までの伝達機能も落ちていきます。

では、どのようにして聞こえが悪くなるのかは、あまり知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
初めの内は高音域、つまり高い音が段々と聞こえが悪くなっていき、次第に日常会話の段階でも聞こえが悪くなってしまいます。

実際、高齢者でなくとも聞こえが悪い方は、高い音や女性ならではの高い声が聞き取りにくいという方が多いです。
また、マスクをつけている際のくぐもった声は、高齢者にとってさらに聞き取りづらいです。

しかし、高齢者自身も聞き取りづらいために何度も聞き返すことを嫌がり、会話が聞き取れないことを隠していることがあります。
これは、会話が聞き取りづらいため、何度も相手に聞き返すことによって相手をイライラさせたくないからであり、何度も聞き返されてもイライラして当たることは決してしてはならないことです。

どのように会話をすればいいのか

高齢者の方が会話が聞き取りづらく、何度も聞き返す光景は誰もが目にしていますが、実際に聞き返されてイライラしたり当たったりする方も見受けられます。

では、どのように会話をすれば円滑に進められるのでしょうか。それは、耳の近くで話しかけることです。
いくら声のトーンを上げても、相手に聞き取りづらいと感じられることもあります。そのため、耳の近くで相手に話しかけると聞き取りやすくなります。

次に、低めの声ではなしかけることです。この理由としては、聞こえが悪い方は高い音が聞き取りにくくなっているからです。
そのため、聞き取りにくいからといって高い声で話しかけることは、相手にとって逆効果になってしまいます。だから、話しかける際は低めの声を意識して話しかけることが大切です。

さらに、ゆっくりと話しかけることで高齢者との会話を円滑に進められます。
例えば、早口言葉と普段の会話を聞いた際、どちらが聞き取りやすいでしょうか。ほとんどの方は、普通の会話が聞き取りやすいと答えるでしょう。

なぜなら、早口言葉になると言葉が繋がって聞こえてしまいます。
そのため、早口で話しかけられると聞き取りづらくなるため、ゆっくりと話すことが相手にとっても聞き取りやすいです。

まとめ

高齢者の方が、同じ会話を一度で聞き取れずに何度も聞き返す場面は多々見受けられますが、これは、体の機能の低下と共に高い声が段々聞き取りづらくなりはじめ、次第に日常会話が聞き取りづらくなってくるためです。

しかし、何度も会話を聞き返されたからといって、イライラしたり怒ったり相手に当たったりすることはもってのほかです。

耳の聞こえが悪い方とコミュニケーションを円滑に進めるためには、ゆっくりと耳の近くで低めの声を意識して話しかけてあげることが、高齢者の方とのコミュニケーションをはかるうえで大切なことになってきます。

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