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コミュニケーションのコツ

安心できる言葉を多用しよう!認知症の方とのコミュニケーションのコツ

介護士にとって、認知症のご利用者様との関わりも大切な仕事です。
しかし大切な仕事とわかっていても、認知症のご利用者様とのコミュニケーションに苦労することもしばしばではないでしょうか?

そんな悩める介護士の方に今回は「安心できる言葉を多用しよう!
認知症の方とのコミュニケーションのコツ」をご紹介します。

まちがいを正すことは不安をあおる

認知症のご利用者様と関わっていると例えば「今、実際にいらっしゃる場所とは違う場所だと勘違いされているなあ」と思うことがあるかと思います。

そのときに、つい「○○さん、ここは△△(実際の正しい場所)ですよ」と伝えたら、「え!?どこ?帰らなきゃ・・・」といわゆる帰宅願望(帰宅要求)をあおってしまった・・・という軽軽を持つ介護士は結構いるのではないでしょうか?

一般社会では、ウソをつくことは基本的にはいけないことです。
しかし、認知症のご利用者様とのコミュニケーションにおいては、まちがいを正す(ウソを訂正する)ことは不安をあおることにもなると覚えておいてください。

「娘が予約してくれているなら安心だ」のK様の例

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ここで実際の事例をご紹介します。

私の働いている入所施設に、K様という90代の女性のご利用者様がいらっしゃいます。
要介護3、認知症で足腰がしっかりしているため、杖をついてお1人で歩くことができます。

このK様、入所施設にいらっしゃるわけですから、当然自宅と違うということはわかってらっしゃいます。ときどき不安になるのか、玄関の方によく歩いてこられます。

K様「ここは家の者が誰もいないから帰りたいんだけど・・・」

これに対して、介護士は統一の返答で対応するようにしています。
介護士「娘さんが明日まで仕事だから、お母さんに泊まるようにって頼まれてます。娘さんが部屋と食事を予約してくれてますよ」
K様「そうか、娘が予約してくれてるなら安心だ。どうもありがとう。」
と言って穏やかな笑顔で歩いて席に戻られます。

時に5分置きにこのようになりますが、介護士は統一返答を繰り返します。
理由は、K様が穏やかな笑顔で席に戻ることができるからです。

例え短い時間かもしれませんが、K様は安心されているご様子なので、介護士はK様の安心を確保するために統一返答を繰り返しているのです。

まとめ

いかがでしたか?実際の事例をあげて、安心できる言葉を多用した認知症の方とのコミュニケーションのコツをご紹介しました。
今回ご紹介した内容が、認知症のご利用者様とのコミュニケーションで悩んでいる介護士の参考になれば幸いです。

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