介護の仕事をして良かったこと

人は、何かをしていて良かったと思うことはたくさんありますし、やりがいを感じることだってあります。当然ながら、そのなかには改善点や反省点も少なからずあります。
それは介護の仕事に限らずにどの職業でもあることですし、仕事だけにそういったことがあるわけではありません。

また、似たような環境として医療の環境があります。しかし、イメージはつきにくいですが医療の現場とは似て非なるものであり、介護の現場とは少々違うものがあります。

そこで今回は、医療の現場と介護の現場の違いと、介護の仕事をしてよかったと思うことについて紹介していきます。

医療職と介護職の違い

医療職と介護職では、文字だけを見れば全然違うことは誰も知っていますが、実際の仕事の現場や環境を見ると、どちらも同じように感じる方も少なからずいるのではないでしょうか。
では、なぜそのように感じる方が出てきてしまうのでしょうか。

それは、医療職と介護職の関係性にあります。介護職も医療職も、どちらも密接な関係性にあります。
その理由は、利用者の体の状態によって治療を行ったり処置を行ったりすることがあるためです。

また日常的にバイタルをとるところは、医療従事者がどうしても必要になってきます。
そのため介護施設は、病院やクリニックと併設されていることが多かったり、常時医療従事者がいることが多かったりと、病院と契約や連携をとっている施設が多く存在しています。
そのため、介護職と医療職との関連性が深いためでもあります。

しかし、仕事の内容自体は全く違ってきます。
例えば、痰の吸引や利用者の処置は手伝うことはあっても、自分たちが行うことはできません。これは、医療行為自体が介護職の方が行うことを禁止されているからです。

つまり、介護職と医療職の違いは医療行為に携わるかどうかということになります。
また、薬の処方も介護職の方は禁止されているため、どうしても医療従事者の方が必要になってしまいます。

介護職の方が仕事をしていて良かったと思うことは

どの職業でもそうですが、やりがいを感じたりこの仕事をしていて良かったと思うことはたくさんあり、介護職もそれは例外ではありません。
人手不足の業界でもありますが、そういった暗い側面ばかりがあるような仕事ではなく、どんな物事にも明るい側面と暗い側面があることと変わらないです。

では、どのような時に介護の仕事をしていて良かったと思うことがあるのでしょうか。

それは、施設を利用している利用者の方や、利用者のご家族の方に「ありがとう」だったり「あなたがいてくれて良かった」といったような、温かい言葉をかけてもらえた時です。
また、行事やレクレーションで利用者の笑顔が見られた時に「この仕事をしていて良かった」と思う方もいます。

やはり、施設の利用者の方に頼られていることや、施設にいて満足していただいていると感じた時が、一番この仕事をしていて良かったと思うときではないでしょうか。

また、命の危険が迫っている利用者の方が息を吹き返した時に、良かったと思う方もいらっしゃいます。

介護の仕事をするうえで、「死」というものは常に隣り合わせの関係性にあります。
日々、利用者の方の体調や状態も変化していくなかで、息を吹き返した時や次の日に元気だった時は、良かったと思う人も多くいるのではないでしょうか。

さらに、利用者の方との会話をする際に喜んでもらえた時も、この仕事をしていて良かったと思う方もいます。

医療現場ですと、一人一人の方と会話をするような時間はどうしても限られたものになってしまい、取れる時間数が少なくなってしまいます。
しかし、介護職の場合は一人一人の方と会話をとれるような時間が長くとれます。
そのため、あまり家族の方が面会に来ないような利用者の方にとっては、貴重な時間に感じる方がいらっしゃいます。

まとめ

介護業界は人手不足の業界であり、職場環境へのイメージや業務のイメージによって、「やりがい」や「この仕事をしていて良かった」と思うことが少ないのではないかと、いうふうに感じられる方がいると考えられます。

しかし、介護業界自体、そんな暗い側面ばかりではなく明るい側面もあります。
特に、利用者の方の笑顔を見られたり、利用者の方や利用者の家族の方に温かい言葉をかけてもらえた時は「この仕事をしていて良かった」と思う方が大多数いるのではないかというように感じます。

また、体調が思わしくない利用者や、状態があまり思わしくない利用者の方が、いつも通りの元気な姿に戻れた時も「この仕事をしていて良かった」と思う方も少なからずおります。

どんなものごとにも、悪い面だけでは良い面も必ず存在しており、悪い面だけを見て「これはこうなんだ」と判断することはあまり良くないことだと感じております。
少しでも介護職の「この仕事をしていて良かった」と思うことが多くの方に伝わり、介護の職場に携わる方が増えればと感じております。