介護士コラム~体験談~
認知症介護の魅力!介護福祉士だから経験できる認知症介護の魅力。
- 2016.02.25 @ 新着
- 介護士コラム~体験談~
認知症という言葉や病気も、近年ではだいぶテレビなどのメディアを通じて放送されるようになり、認知症に関する本などもたくさん出版され、ひと昔ふた昔前に比べるとずいぶんと理解が深まってきたように感じます。(とはいっても私の介護福祉士仲間は「テレビで放送される内容はまだまだキレイごとだよねー」とは言っていますが。)
私は、例えキレイごとであっても世間一般に認知症という言葉が浸透して多くの人が関心を持つことは良いことだと思うようにしています。
テキスト通りにはいかない認知症の介護
認知症の介護と聞くと「難しい」「関わりにくい」「苦労する」等、マイナスのイメージを持つ方は多いと思います。
介護現場で働いていると、私の介護福祉士仲間が言う通り、学校や養成機関で習ったテキスト通りにはいかない認知症の方ばかりです。キレイごとではない現実がそこにはあります。
事例紹介
しかし、認知症介護にはなんとも言えない魅力もあります。
私が関わったご利用者様の例を1つ紹介します。
アルツハイマー型認知症で年齢は80代の男性。身体は小柄ながらもいたって元気だった印象があります。当時の介護度は要介護3だったと思います。
身体が元気で要介護3の介護認定を受けたということは、認知症の症状の部分だけで中~重度の介護度が出たと言ってもよいことになります。
このご利用者様、頻繁に「では私は帰ります」と席を立ち、とにかく出ていけそうな場所を探されるのです。閉じ込めることなど当然できない(そんなことをしたら身体拘束、行動制限になってしまいます)ので、私を含めた当時の介護チームは「どうしたら○○様が心穏やかにここでお過ごしいただくことができるのだろうか」を試行錯誤し相当悩みながら関わっていました。
ハマるポイントを探せ!(^^)!
ある日、介護チームの職員がこのご利用者様との関わりの中で偶然戦争のゼロ戦の話になったとき、このご利用者様は人が変わったように活き活きと「ゼロ戦という飛行機はこうやって作るんだ」と紙にえんぴつでゼロ戦の絵を何枚も描き始めたのです。
それを境に私たちはこのご利用者様が落ち着かない時は必ずゼロ戦の話と絵を描いていただくようにしました。私たち介護チームにとっては何枚も何枚も同じ絵と同じ話、でもこのご利用者様は活き活きと何枚も同じゼロ戦の絵を描き同じゼロ戦の話をするのです。
本当に活き活きとされるのです。
1度ハマったポイントの繰り返しで大丈夫
何が言いたいかというと、そのご利用者様にとってハマる事を発見できると、同じことの繰り返しで認知症の方は活き活きとされたり心穏やかにお過ごしになられるのです。
介護職は決して「○○さん、また同じ事をして」とか「私、その話もう何回も聞いたよ」と言ってはいけません。その方が活き活きと同じ話をされるのであれば、同じように傾聴して差し上げれば良いのです。
ハマる事で同じ事で良い、それ以上の事を介護者である私たちは探す必要がなくなります。
表現は良くないですが「どの事でどのようにハマる事がらを探せるか」が認知症介護の魅力の1つであると私は思います。
関わることになったらぜひいろいろと工夫してチャレンジしてみてください。
ハマったときの何とも言えない達成感が介護をする側にわいてきますよ。
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