介護施設、良い管理者とはどんな人？

介護施設には、管理者が存在しており、管理者は施設全体の管理及び介護職員の管理を行っています。また、管理者によってその施設の運営状態は異なり、管理者はとても重要な役割を担っていることになります。

これは、管理者によりその施設は変わるということであり、良い管理者であれば施設はより良いものとなっていくことにつながります。
ここでは、介護施設、良い管理者とはどんな人かご紹介いたします。

利用者・家族目線での運営管理

介護施設は、利用者および家族により成り立っているため、利用者および家族目線で施設を運営することができる管理者は、良い管理者と言えます。施設の経営的な運営ばかりを気にしていると、要介護3や4以上の高齢者など、加算が取れる利用者ばかりの集約に集中してしまうこともあります。

また、介護予防と介護を合算してケアしていこうと試み、様々な利用者層を集客し、結果として施設内が混乱してしまうこともあります。
その結果として、利用者・家族目線での運営は厳しくなり、常に経営状態ばかりを気にしているような管理者となってしまうのです。確かに、運営状態を気にしなければならない立場となりますが、利用者の安全や安心が介護施設においては求められています。そのような総合的視点を持つことができ、なおかつ経営のことも考えていける管理者は、良い管理者となります。

自分を優先しすぎない管理者

管理者は、その施設のトップに立つ人間となるため、自身のスケジュールを管理しやすい立場となります。そのため、勤務表などの作成も管理者が行うことになり、自身のスケジュール等を優先した介護士の管理をしてしまう管理者がいます。しかし、それでは介護職員は管理者についていくことはできず、介護士からの不平不満は募るばかりとなります。

そこで、良い管理者とは、自分を優先しすぎず、一緒に働く介護職員に対しても公平に関わっていく人となります。介護士は、日々の仕事の中で疲労困憊状態となっていることも多く、さらに正社員が少ない現場においては、パートや派遣などの勤務を優先するケースも少なくありません。

そこで、管理者は介護職員に寄り添い、介護職員にとってより良い方法は何か、どうすることで仕事への意欲やモチベーションをアップすることができるのかなどを考え、自身を優先しすぎない管理者が良い管理者となります。

施設の相対把握ができる

管理者の中には、数値や業績にこだわり、実際の介護の現場を理解していないこともあります。そのため、「できていない」ということを全面的に出し、できているところを認めないということもあります。しかし、「できていない」のか「できない」のかということを、相対的に把握することができ、どうすることで「できるようになる」のかということを、管理者も介護職員とともに考えていける管理者は、良い管理者と言えます。

管理者は、経営の事など相対的に施設を管理しなければならない立場であり、その上で介護職員のケアを行わなければならないため、とても大変な仕事になります。しかし、目先の数値や業績ばかりに目を向けてしまうと、介護職員との介護に対する意見のギャップや、溝は深まるばかりとなります。そこで、管理者として業績だけではなく、介護職員の実態も相対的に把握し、管理していけることが、よりよい管理者となります。

表だって出ず、裏でサポートしていく立場

管理者の中には、名前ばかりの管理者もいますが、表に立ちたがる管理者もいます。常に管理者が表に立ってしまうと、介護職員が委縮してしまい、うまく仕事が回らないこともあります。管理者は、介護職員が上手く施設を回し、業績を上げていけるよう統括する立場となります。

そのため、自らが表立って出ていくのではなく、裏で介護職員が困っているときなどにサポートできる包容力がある管理者は、良い管理者となるのです。特に、現場で働き管理者となった場合、現場に出ることが当たり前と考えている管理者も多いですが、管理者が現場に出ることは極力避け、自身の立場をわきまえることができると、良い管理者となります。

まとめ

介護施設での良い管理者とは、施設の運営状態だけではなく介護職員のケアも行い、相対的判断を行うことができる人となります。また、管理者という立場を利用し、自身を優先しすぎてしまうと、介護職員からの反感は受けやすく、コミュニケーションも取りづらい状況となります。

そのため、介護職員に寄り添い、介護職員がどうしていきたいのか何に困っているのかなど、職員に対するフォローを行うことができる管理者が、よりよい施設を造り上げていくことができます。また、常に前に立つのではなく、一歩引いた場所から見守り、困ったときには全面的にサポートすることができる管理者が、介護施設での良い管理者となります。

さらに、介護施設の運営状態についても理解し、どうしていくことが良いのか、介護職員とともに考え施設を造り上げていくことができる管理者が、理想的な管理者ともなります。