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介護士のお仕事

増加してきている?介護現場の産業医について

今超高齢化が進んでいる介護の現場では、介護士が日々悲鳴を上げながら、一生懸命働いています。しかし、少子高齢化ということもあり、働き手が減少しており、一人一人の介護士にかかる負担は、日々増加していく一方となります。このような中、介護士の働き方そのものに問題が生じており、介護士が休職せざるを得ない状況も増加しているのが現状となります。そこで、介護の現場において産業医が介入し、介護士が働きやすい環境を提供するよう施設と産業医との連携が必要不可欠な状態となっています。
ここでは、増加している?介護現場の産業医についてご紹介いたします。

慢性的なストレスで介護士が疲弊

介護士の多くは、慢性的なストレスを抱え、日々働いています。ストレスがない仕事はありませんが、介護士の場合には、高齢者しかも認知症等の意思疎通が難しい方と接しなければならないことが多々あります。さらに、施設内でのトラブルや上司との関係、利用者家族との関係性など、様々な人間関係の狭間で働かなければなりません。

また、人手不足であることから、有休を利用し長期的にお休みするということも難しく、残業や過重労働などに伴い、介護士が疲弊している状態となります。このような状態を、介護士自らが気づくことができればよいのですが、日常が変わらない限り介護士の身体が疲弊していることに気が付くということはとても難しいことになります。そこで、介護士の状態等に対し、第三者の目として産業医が介入し、介護士の状態を把握介護士のメンテナンスを行う役割として、産業医が増加してきているのです。

腰痛の介護士が増加、介護現場が稼働できない

介護は、高齢者の心身の介護を行うと同時に、日常生活に対しても支援を行っていきます。それは、慢性的な疲労と同時に、介護士の身体的負担を増加させている事にもつながっていきます。一人一人の利用者に対しては、そこまで重さがあるわけではなく、介護士の身体的負担も少ないこともあります。

しかし、長時間同じような作業例えば、入浴やおむつ交換などの同一姿勢を行うことにより、介護士の腰痛者数は増加しています。今はITも導入され、介護士の負担も軽減されてきています。それでも、介護士の仕事が減少しているのではなく、介護士の負担が軽減されている程度なのです。また、腰痛発症した介護士の中には、労災認定されている介護士もおり、産業医と施設との連携の元、介護士の身体ケアを行っています。さらに、腰痛介護士を増加させないためにも、産業医と介護士との面談を行い、腰痛予防に努めることからも、介護業界において産業医が増加してきているのです。

上司に直接何も言えない介護士が増加

「優しい人」が介護士を目指し、介護士として働き続けることが多いです。この優しさは、時には仇となってしまうこともあり、特に男性介護士の中には女性上司に対し何も言えない方が増加しています。また、元々介護の現場には女性が多く男性が少なかったため、今上司である方の大半が女性であることも少なくありません。

そのため、今介護士として育ち中間管理職となっている男性介護士は、上司である女性介護士に対し何もものが言えない状態ということも多々あります。その結果として、中間管理職は上司と部下、利用者と家族等に挟まれ苦しんでいることも多いです。このような状態は、介護士一人の力ではどうすることもできず、ただ耐えるしかないということもあります。

慢性的な循環不全を改善させるためには、産業医が医師としての所見を発し、職場改善をしていくことが効果的となります。特に、ストレスチェックなどの結果から、職場改善を行う必要があると出た場合などには、施設と産業医等が連携を組み、働きやすい職場環境づくりをしていくことになり、介護の現場で産業医が重要な存在となってくるのです。

まとめ

介護の現場は、メディアなどでも言われているように、慢性的な人手不足となります。また、新しい方が入社してもすぐに退職してしまうことも多く、従業員の定着率も低い状態となります。そのため、介護士一人一人の負担は、日々増すばかりであり、減少することはありません。

このような中、慢性的な人手不足や常に同じ状態が続いていることにより、介護士自体が疲弊していることに気が付かず生活をしていることが多いです。また、介護士自身のストレス発散の時間を設けることも難しく、休みの日は身体を休めることで精いっぱいということも少なくありません。さらに、中間管理職においては、上司と部下との間で精神的苦痛を生じていることも多いのにも関わらず、そのこと自体を上司に発することができない状態があります。その結果として、慢性的な疲労・ストレスなどが生じ、ふっとしたときにメンタル不全で求職してしまう介護士も増加しているのです。さらには、腰痛などに伴う介護士の休職等もあり介護士の身体メンテナンスを行うことが重要視されるようになりました。このように、介護の現場において介護士が働き続けられる環境を提供するためにも、産業医が増加しているということになります。

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