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介護士のお仕事

介護士として起業するためにはどんな起業がある?

介護施設の介護士として長年働いていたので、経験を積み実績を身につけたことから介護に対しての自信を持てるようになった時“起業”を考える人もいるのではないでしょうか?

介護施設を起業するためには介護の仕事だけではなく、申請や土地の確保・人材確保など数多くの問題をこなす必要があります。
介護士として起業するにはどんな起業があるのか、また、メリットな部分やデメリットな部分と起業するまでの流れを説明します。

起業するために…訪問介護事業所

介護士として起業するには、まず[訪問介護事業所]が考えられます。

訪問介護とは、心身の障害などの理由で一人では日常生活を行うことが困難な人に対して、訪問介護員や介護福祉士などが利用者さんの居宅を訪問して、食事や入浴・排泄などの身体介助および、掃除・洗濯などの生活援助や病院への外出移動をサポートする仕事です。
そして、その訪問介護員を取りまとめているのが訪問介護事業所です。

訪問介護事業所を起業するためには、事業所を立ち上げる都道府県の介護事業所に“指定申請”を行わなければなりません。
審査を受けた上で、都道府県から[指定介護事業所]であると指定を受けた場合にのみ起業が可能になります。

訪問介護事業所を起業するメリット

訪問介護事業所の起業では、必要となる人員配置がさほど多くありません。
また、設備などにかかる初期費用も他の介護事業所に比べると、比較的少ない予算でいけるので、起業においてはわかりやすい介護サービスであるところがメリットだといえます。

訪問介護事業所を起業するデメリット

介護保険制度は3年に1度改正されるので、内容に変化があるとこれまでの制度と変わってしまうことがあります。
その改正によってこれまで行っていたサービスができなくなることも起こりうるので、その時の対処法を考えなくてはならなくなり、それがデメリットな面だと考えられます。

また、利用者の確保ができれば問題ありませんが、利用者の数が少なく、利用者が増えない事業所はデメリットが大きいといえます。

起業するために…通所介護事業所

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[デイサービス]といった方が馴染みがあるかもしれません。
利用者は日帰りで施設に通い、入浴や食事などの介助やレクリエーション・リハビリなどの提供を受けることができる通所介護です。

通所介護には以下の4種類があり、指定基準や管轄が異なることに注意が必要です。

通所介護の種類
・通所介護(デイサービス)

・地域密着型通所介護
(要支援1・2の方は利用できませんが、利用者ができる限り住み慣れた自宅で自立した生活ができるように、自宅から通う、利用定員19人未満のデイサービスをいいます)

・療養通所介護
(認知度や脳血管疾患の後遺症など、看護師の観察を必要とさ れる人が対象となり、可能な限り住み慣れた自宅で過ごしてもらうために食事や入浴などの支援をしたり、日帰りで機能訓練などを、送迎も含め提供しています)

・認知症対応通所介護
(認知症の方が日帰りで事業所に通い、食事・入浴・排泄など
の介護や、認知症に対して専門的なケアなどが提供されています。自宅で介護をしている家族の負担が少しでも軽減する目的も含まれており、要支援・要介護の方が利用できます)

通所介護事業所の起業には

通所介護事業所を起業するには土地が必要であり、建築物の費用が必要になります。
また、デイサービスに設置する福祉用具、例えば車イスや介護用ベッド・入浴用のいすにトイレの手すりなどの初期費用が必要になります。

通所介護事業所を起業するには、事業所を設置するところの都道府県に“介護事業所指定”の申請を行う必要があり、都道府県からの[指定介護事業所]という指定を受けなければ起業することはできません。

通所介護事業所のメリット

レクリエーションやリハビリなどで、それぞれの事業所の個性 を現しやすいので、事業所の評判が良く、口コミなどで顧客が安定した場合には安定収入を得ることも無理なことではありません。

通所介護事業所のデメリット

デイサービスの起業では顧客が集まりにくいことです。
規模にもよりますが、利用者さんが入院などで減ってしまうと収入につながりません。

起業までの流れ

起業を固く決心したら、次は起業に向けての準備が必要になります。下記に起業までの流れを紹介します。

・介護事業所については、限定された地域(エリア)での事業となるため、起業しようと思う地域の情報を集めることが大事です。情報とは、例えば人口や要支援と要介護の方の人

・今後利用者さんの確保は可能かどうかなどを調べておくことです。

・起業するのは訪問介護事業所か通所介護事業所か、どの事業 を希望するのかを決めます。
それによって人員の数や設備などが変わるので確認が必要です。

・申請書類の作成と提出
申請書類にふびがあると許可は下りません。専門家などに相談 してアドバイスを受けることをおすすめします。

・起業間近になります
いよいよ起業間近となりますが、必ず近くの医療施設や介護施 設などを訪問して挨拶をしておくことです。それは今後、利用者さんを紹介してもらえることが考えられるからです。

まとめ

介護事業所の起業は精神的にも身体的にも、かなりの覚悟をもって望まなければ大変難しいものです。
しかし、介護士として頑張ってきたからこそ、起業は夢が実現となる感動の瞬間になることに間違いありません。

人材の確保や費用面などを考えると、まずは訪問介護事業所を起業し、情報や費用の確保ができれば徐々に通所介護事業所や居宅介護支援事業所を起業することも1つの方法として考えることができます。

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