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介護士のお仕事

私服で働く介護士は、通退勤と仕事で着替えをした方がよい

最近の介護施設、事業所は介護士が制服ではなく、私服で勤務する施設、事業所も増えてきました。
介護士が私服で勤務する介護施設、事業所に多いセリフは「職員が私服で勤務することでアットホーム感を大切にしている」というパターンです。
介護士が私服で働くことは決して悪いことではありません。

しかし、私服で勤務できるが故に「通勤退勤と仕事で着替えをしない」「通勤退勤も、仕事と同じ服装」という介護士も多いのではないでしょうか。
今回は、介護士が私服で働くことで介護士自身に係る危険性や着替えの必要性について、触れてみたいと思います。

知識、理論として感染症対策を覚える

今の時代に不適切な差別的表現をこれから記します。
しかし、ご利用者様に関わる介護士としては、次に記す言葉を冷静に考えてもらいたく、あえてその言葉を記します。

それと、くれぐれもご利用者様にその言葉を発しないようにしてください。
(今の時代、これから記す言葉をそのままご利用者様やご家族様に伝えたら、虐待、いやそれ以上の罪に問われる可能性があります。)

「高齢者と接するときは、バイキンを抱えている可能性があることを意識する」
再度くれぐれも誤解のないように念押ししておきますが、これは30~40年前の介護施設、事業所で介護士のような直接処遇職員(その時代は「介護士」とは呼ばれず、寮母とか寮夫と呼ばれていた時代です)が、ご利用者様から感染症のような病気を移されることがないよう、介護士が感染症対策として自己防衛する例えとして使われた表現です。

くどいようですが、誤解のないように、差別のないようにもう一度お伝えします。

ご利用者様(高齢者)=汚いということではありません。
ご利用者様と関わるうえで、介護士として最低限の感染症対策の知識や理論を覚えておく必要があるということを認識してください。

一生その病気と付き合わないといけない感染症がある

感染症の中には、B型肝炎やC型肝炎など、感染してしまうと一生その病気とつきあっていかないといけない身体になってしまう、そのような危険性があることも、介護士としては知識として持っておく必要があります。

かといって、例えば皮膚どうしが触れ合ったからすぐに感染するとか、汗に触れたからすぐに感染する感染症は少ないので、きちんとした知識、理論と、自己防衛する技術(感染症対策能力)をもっていれば、それほど心配する必要はありません。

「私服で介護」にひそむ危険性

介護施設、事業所によっては介護士が私服で介護する、または私服+エプロン程度を着用している施設も増えてきました。
そのような介護施設、事業所の考え方は「制服(ユニフォーム)だと、いかにも施設だったり病院の延長のように見えてしまうので、家庭的な雰囲気を出すために」とか「ご利用者様と同じ目線で関わる考え方として、私服という見た目からご利用者様と同じ目線にする」という理由だったりします。

私服で介護すること自体は悪いことではありません。

しかし介護士として私服で仕事をするということは、例えば「排泄介助を私服でする」ということであり、尿や便の目に見えない程の小さな排泄物が、自分自身の着ている私服に付着する可能性があるということを忘れてはいけません。

また、ご利用者様が出血をともなうケガを負った場合、その対応で目に見えない程の小さな血液が、自分自身の着ている私服に付着する可能性があるということも忘れてはいけません。

極端な言い方をすれば「介護士が私服のまま介護して着替えずに帰宅する」ということは、「目に見えないご利用者様の排泄物や血液が、自分が来ていた服に付着した状態で帰宅する」という可能性があるのです。
そして「排泄物や血液が付着した状態の服で家族と接する」ということにもなりかねません。

このような話を聞いて、特に小さなお子さんのいる介護士の方は「ご利用者様の排泄物や血液(そこには感染症のモトになる菌がひそんでいるかも)が付着したかもしれない私服で子どもに接する」と思うとゾッとしませんか?

仕事で着る私服は、家庭で着る私服と分ける

制服のない介護施設、事業所で私服を着て介護士として働く場合、面倒でも「仕事で着る私服」と「通勤退勤で着る私服」を分けることをお勧めします。
そして仕事(介護)で来た服は、できたら洗濯機にかける前に事前に手洗いをして、多少でも可能性のある雑菌を落としてから洗濯機にかけることをお勧めします。

制服のある介護施設、事業所では、施設に職員専用の洗濯機が置いてある施設も多くあります。
職員専用の洗濯機で制服を洗濯するということは、良い意味で雑菌やウィルスから職員を守るということにも結びつくのです。

私服で働く介護士は、感染症対策の点からも私服で介護する危険性を意識すると良いでしょう。
感染症対策に対する知識も必然的についてきますので、介護士としてレベルアップすると思えばプラスにとらえることができます。

まとめ

いかがでしたか?
働く介護施設、事業所に制服がない場合は、私服で介護することになりますが、良い意味で「仕事用の私服」と「通勤退勤時の私服」と分けることで、その結果、感染症対策にも結びつくということを意識されると良いと思います。
今回ご紹介した内容が、私服で働く介護士の方の知識、理論としてお役に立てれば幸いです。

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