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介護士のお仕事

介護士同士の勉強会、何をすれば良いのか

介護士にとって必要な知識や勉強とは何でしょうか?

2006年7月5日に厚生労働省の「介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会」で「求められる介護福祉士像」12項目が挙げられました。
また、社会人という面から見たとき、何が必要になってくるでしょうか?

介護士同士の勉強会は、「求められる介護福祉士像」に沿ったものと、社会人としてマナーや自己管理能力に関することが必要になってきます。

介護士として必要な知識とは

皆さんは、日頃これらのことを意識して介護を行っているでしょうか?
改めて見てみると、介護士の業務は誰にでもできることではなく、専門性に裏打ちされたものだとわかります。

介護士として求められているものは、高い介護技術だけではありません。求められることは、時代とともに変わってきます。

社会制度や介護保険制度の変化も知り、対応しなければなりません。
この12項目を元に、自分たちの職場にとって必要な勉強会のテーマを考えるといいと思います。

この12項目の中には介護士同士の勉強会よりも、他職種を招いて、あるいは他職種と一緒に行ったほうがよいと思われるものもあるので、そのあたりも考慮してテーマを選定することが大切です。

社会人としてのマナーや自己管理能力について

介護士の職業はサービス業としてとらえることができます。

近年、介護の分野でも「接遇」という言葉をよく聞くようになりました。「接遇」のポイントは、言葉づかいや立ち居振る舞い、表情、身だしなみです。
似た言葉に「接客」がありますが、どう違うのでしょうか?

「遇」は「もてなす」という意味です。介護の領域において「もてなす」とはどういうことか、利用者のできることを尊重すること、自立支援と絡めての学びが大切になると思います。

介護士は、利用者や家族との関係、同僚(同職種や他職種)との関係、不規則な勤務形態、死と直面するなどから、特にストレスを感じやすい職業です。
排泄ケアや認知症のある方との対応など、介護そのものがストレスになることも多々あります。

また、精神的なストレスだけでなく、腰痛などの肉体的ストレスもあります。
介護士はバーンアウトになりやすい職種です。自分のストレスとどう向き合うか、ストレスを感じたときにどう対処したらいいのかは、介護士という仕事を続けていくうえで大きな課題です。

また、介護職の職業病ともいえる腰痛。移乗や入浴介助、かがむ動作の多さなどから、腰痛を抱えている人がたくさんいます。
腰痛の原因と予防・対処方法なども勉強会のテーマになると思います。

勉強会のしかたについて

勉強会のテーマについては、勉強会の担当者や委員会で決めるというやり方が多いと思いますが、担当者や委員会でテーマを決める場合には、事前アンケートを取り、「介護士が悩んでいること」「日頃学びたいと思っていること」を把握して、職員のニーズに合わせて決めることもできます。

また、職員が集まってテーマを決めること自体が、介護士として求められていることは何か、自分の職場で優先すべきことは何なのかの共通理解ができ勉強になります。

特に「求められる介護福祉士像」12項目を提示し、その中からテーマを考えることは、「求められる介護福祉士像」を強く意識することになり、資質の向上につながると考えられます。

職場で行う勉強会のやり方は、講師がレジュメなどを配布し説明していく座学、2~数人でのロールプレイ、グループでの演習など、テーマに応じていろいろあります。
座学の中では動画を見る時間を入れることもできるでしょう。

ロールプレイでは、実際に演じてみることにより、利用者や家族の気持ちを身を持って理解できることがあります。
役割を交代して振り返りをすることで新たな発見があり、お互いに気持ちを共有することができます。

グループ演習の効果は、それぞれが話をして相手の話に耳を傾け、振り返りをすることで課題について理解が深まる、定着することです。
同じ職場の人同士での勉強会の場合には、グループワークを通して同僚を知る、同僚もこんなことを悩んでいたのかと気づけることも大きなことです。

講師については外部から招く、職場で職員が交代で講師役になり、講師自らがまず学んで伝えるなどの方法があります。

まとめ

介護士の仕事は多岐にわたり多忙、臨機応変な対応を求められることも多い職種です。
忙しく、勤務時間帯も何種類かある中で勉強会の機会、時間を持つことは容易ではありません。

そのような状況で勉強会を開くのですから、講師にとっても参加者にとっても意味のある、参加してよかったと思えるもの、質の向上につながるテーマや、勉強会の方法を考える必要があります。

勉強会の参加者も受け身で聞くだけでなく、自分自身の問題として捉えて参加することが重要です。
しっかりと勉強をすることはもちろん、将来的な自分への投資として積極適的に勉強をしましょう。

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