介護士のお仕事
寝たきりの方はエアマットがおすすめ?
- 2018.04.02 @ 新着
- 介護士のお仕事
介護を必要とされている方の中には、自分で立ち上がる事、座位をとる事が出来ない「寝たきり」の方もいます。起き上がる事が出来ない為、介護度も高い方が多いようです。
寝たきりの利用者には、家族や介護士の介助が絶対的に必要になります。特に清潔保持の部分は不可欠になるでしょう。
自力では動く事が出来ない為、オムツを使用している方がほとんどだと思います。
定期的に排泄の確認や介助を行わなければ、皮膚がただれたり、痒みから掻きむしるようになり傷が出来てしまう事もあります。
また、入浴は介護サービスを使い入る事や、入れない場合には清拭を行い清潔が保てるよう対応していきます。
そして寝たきりの方でもう一つ大きな問題になりかねないのが「褥瘡」です。
褥瘡とは
褥瘡とはいわゆる「床ずれ」の事です。
同じ姿勢で長時間横になっていると、同じ部分の皮膚が圧迫され続け、圧迫部分やその周辺が壊死してしまう現象の事です。
普通の方はどれだけ横になっていても、寝返りを打つ事が出来ます。眠っている間でも、人は無意識のうちに寝返りを打っているので褥瘡にはなりません。
しかし体を動かす事が出来ない方の場合は、横になっていたり眠っている時でも寝返りを打つ事が出来ません。
高齢者の方は栄養状態が悪かったり、痩せていて脂肪があまりついてない方等がよく見られますが、そういった方がなりやすいようです。
褥瘡になりやすい所でいいますと、お尻の割れ目より少し上の「仙骨」と呼ばれる部位がなりやすいと言われています。
では、寝たきりの方の褥瘡を防ぐためには、どのような対応が必要なのでしょうか?
予防策
まずは、寝ている時の圧を分散させる事が必要になります。その為には体位変更をしなければなりません。
体位変更とは、体を「仰向け」→「左側臥位」→「右仰臥位」と、定期的に寝ている格好を変える事を言います。
通常では2時間から3時間に一回くらい行うといいでしょう。そうする事によって、体への圧力が分散される事になります。
この手法は介護施設ではよく行われている対応方法になります。施設なら必ず職員がいるので、24時間対応する事が出来ます。
では、自宅で介護サービスを受けながら生活している方にはどうでしょうか?
日中は家族が対応したり、訪問介護のサービスを利用してヘルパーさんに対応してもらう事が必要になります。
しかし2~3時間に1回、体位変更を夜から明け方にかけて行うのは難しい事でしょう。
そういった状況の時にはどのように対応すべきでしょうか?
褥瘡予防の福祉用具を利用する
24時間対応する事が出来ない場合には、エアマットレスを使用するとよいでしょう。
理由としては、エアマットレスは自動でマットレス自体が圧を掛ける場所を定期的に変えてくれます。ですので自動で褥瘡予防を行ってくれる優れものです。
夜中に家族が体位変更をする必要もないので、安心して利用できます。ただ、費用が結構高いのではないか?と心配されている方もいると思います。
その点についても、要介護2以上の方ですと介護保険で利用する事が出来ます。
寝たきりのの方についてはほとんどの方が要介護2以上で該当すると思いますので、一度ケアマネジャーに相談してみるとよいでしょう。
施設での利用は費用が高くなってしまう?
自宅でのエアマットレスの利用はとても便利ですので、褥瘡になりそうな状態の場合には、すぐにでも使用をお勧めしますが、施設ですとまた少し勝手が違ってきます。
自宅でエアマットレスを介護保険で使用しながら生活してきた方が、ついに施設入居となったとします。
そうすると、「エアマットレスを介護保険で利用する事が出来なくなる」ケースがあるのです。
もし入居先が「特別養護老人ホーム」や「老人保健施設」「介護付き有料老人ホーム」等の場合には、福祉用具を介護保険で使用する事は出来ません。
理由は介護保険の利用はその施設に入居する事で、1ヶ月分の介護保険サービスを利用した事になるからです。
そうなると、エアマットレスは当然自費負担になりますので、とても高い金額になってしまうわけです。
しかし先ほど少しだけ説明したように、施設には24時間介護士がいます。
介護士がいれば、定期的に体位変更をしてくれるので、そこに関してはわざわざ使用しなくても問題ないでしょう。
ただ、施設に入居をしても、そのままエアマットレスを介護保険で使用しながら入居できるタイプの介護施設もありますので、施設に入居する際も、ケアマネジャーに相談してからが間違いないでしょう。
まとめ
エアマットレスは非常に高性能な物ですので、使用が可能であれば褥瘡予防になりますので、おすすめの福祉用具だと思います。
ただし、自宅ではなく施設入居の際には、そのまま介護保険で使用できないケースもあるので注意しましょう。
また、施設の場合には介護士がいますので、体位変更をしてくれます。
寝たきりの方が褥瘡を予防する為には、圧分散してあげなければなりません。それを行うのが福祉用具であるのか、介護士が直接介助を行うのかの違いになってきます。
自宅でも施設でも、必ず予防対応は介護保険内で行う事が出来ます。
ですので自宅で生活している場合には、エアマットレスは非常にお勧めな商品になるでしょう。
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