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介護士のお仕事

あなたに介護してほしい!「介護士はアクシデントから守られている」

日本の世の中は、超高齢化社会に着実に向かっています。
しかし超高齢化社会に向かうのとは反対に、介護業界は慢性的な人材不足が解消されずにいます。

介護業界が慢性的な人材不足になっている要因の1つは「介護士の仕事内容は、イメージがよくない(クサイ、キタナイ、キツイなど)」ことではないでしょうか?
加えて最近は介護施設の職員によるご利用者様への犯罪とも言える事件がニュースとして報道されることも、悲しいことに増えています。

これも介護士の仕事のイメージダウンにつながっているように思えます。
今回の記事では、そんな介護の仕事のイメージを変えるような「実はアクシデントから守られている?」という視点で、介護の仕事を見つめていきたいと思います。

事件を起こす職員・元職員について

近年の介護業界に関する事件として、神奈川県川崎市の某有料老人ホームで発生した、介護士が夜勤中にご利用者様を上層階から意図的に転落させるといった事件(犯罪)を思い出す方は多いのではないでしょうか?

また神奈川県相模原市の障害者施設で発生した、元職員による殺傷事件も記憶に新しいところではないでしょうか?

介護業界に携わる者としては非常に残念で悲しい事件です。
同じような事件が2度と起きてほしくないと心底思います。

そして介護業界に携わる者として、強調しておきたいことがあります。

ご利用者様に対する事件を起こす職員は、介護業界としてごく一部です。
多くの介護士は例え仕事がつらくても、ご利用者様やご家族様のために誠実に介護の専門職として働いているということです。

無資格でも専門職になれる!そして誇りとやりがい

介護士の仕事は間口が広い仕事とも言われます。
介護施設、事業所によっては無資格者を正社員(常勤)として採用しているところもあります。

介護士の仕事を無資格で始める方も何らかの資格を取得して始める方も、多くの介護士は介護の仕事に「誇り」「やりがい」をもって働いています。
そして、ご利用者様からの何気ない「ありがとう、あなたに(介護を)やってもらって良かった」という言葉によって、お金には変えられない専門職としての価値観を保ちながら働いている介護士が多いのです。

生命に関わる仕事だからこそ、介護士は守られている!?

何らかの介護係の資格を取得している方は、講義や実習において例えば「入浴介助は危険をともない、ご利用者様の生命に関係することがある」とか「歩行状態が不安定だから転倒、骨折の危険性がある」などと、介護士の仕事ならではの危険性を学んできている方が多いと思います。

この「危険」という言葉も、世間一般的には介護士の仕事のイメージダウンにつながっているのではないでしょうか?

しかし、介護士の仕事は危険をともなっても、事件のような作為的な危険でなければ守られていると言えます。
そのような仕組みが構築されています。
安心して仕事ができる環境が整っている業界とも言えるのです。

アクシデントが故意でなければ、介護士は守られる。

話は変わりますが、私は介護士として多くの失敗も経験してきました。
介護士として未熟で介護方法を誤り、ご利用者様にケガを負わせてしまったこともあります。

介護の事故報告書は、通算すると何百枚も書いてきました。

しかし、介護士としての責任をとらされて処分を受けたことはありません。
もちろんご利用者様やご家族様から訴えられたり、裁判にかけられたことも一度もありません。
(自分から謝罪に出向いたことはありますが。)

介護士がその仕事において、故意に発生させた事故でなく、かつ重大な事故でなければ、介護士自身の過失責任を問われることは少ないのです。

事故はゼロにはならない業界だからこそ守られる

表現はよくないかもしれませんが、介護士の仕事において、事故は少なくすることはできてもゼロにすることはできないと言われています。
介護士も人間である以上、人間のやることに完璧はないからです。

加えて、介護士が関わるご利用者様は、要介護状態の高齢者や障害をもっている方たちです。
事故がゼロになることの方が不思議な業界なのです。
事故は少ないにこしたことはありませんが、事故はゼロにならない業界だからこそ、介護士が不当な扱いを受けない仕組みが構築されているとも言えるのです。

介護施設、事業所が加入している傷害保険について

ご利用者様のケガや事故に備えて、ほとんどの介護施設、事業所が傷害賠償保険に加入しています。
私が今まで働いてきた介護施設、事業所は事業規模の大小に関わらず、傷害保険に加入していました。
社会福祉協議会という、公性が高い部門が取りまとめている傷害保険に加入している職場も多くありました。
業界全体として介護士は、普通に働いている範囲では守られていると言えるのではないでしょうか?

介護士に疲れさせない仕組み作り介護(管理監督側の立場より)

入所型介護施設の介護士は不規則勤務です。
しかし、できるだけ勤務時間終了後はすみやかに退勤させる施設が以前より増えてきました。

管理監督側(施設長や介護長などの上司)の立場から言えるのは、介護士が適度に休養できていないと、事故が増える危険性が高まるという点です。

不規則勤務であっても、基本は定時で勤務を終了させるという施設が増えてきたということは、「残業のない業界」とも言えます。
(そのような職場は増えてきましたが、中にはブラック施設と呼ばれる職場もあるので転職時は注意する必要はあります。)

余談ですが、私が今まで働いてきた介護施設にはリフレッシュ休暇という制度を設けていた職場もありました。
有給休暇とは別に、希望の休みを年度で3日取得できるというありがたい制度でした。
心身ともリフレッシュすることで、介護士がご利用者様とも笑顔で元気に関わることができるという企業側の意図がある休暇制度でした。

まとめ

いかがでしたか?
介護士って意外と守られている気がしませんか?
「仕事内容はタイヘン」だけれども「それなりに守られている」と思えると、良い意味で気持ちをラクにして仕事ができる業界だと思います。
今回の記事を読まれた方で、1人でも多くの方が私たち介護業界の仲間入りをしてくだされば、業界としても大歓迎、とても幸いに思います。

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