高齢者の方・ご家族の方向けコラム
健康は口から、口腔機能訓練の行い方について
- 2016.05.30 @ 新着
- 高齢者の方・ご家族の方向けコラム
口から物を食べられる、話すことができることは、健康を維持していくためにとても重要なことです。当たり前のことですが、病気になり当たり前にできなくなってしまった時、健康を損なってしまうこともあります。
そのため、健康を維持・増進していくためにも、口腔機能訓練を実施していくことが重要となります。
口腔機能訓練の行い方について、ご紹介します。
アイスマッサージで刺激を与える
口腔機能は、使用しなければすぐに衰えてしまい、嚥下障害と共に痰や唾でも誤嚥性肺炎を引き起こしやすくします。
そのため、舌および口腔内に刺激を与えることが必要です。
刺激を与える方法として、アイスマッサージがあり、口の中に冷たい物を入れます。これは、「アイス」を入れるのではなく、棒とガーゼを冷たく冷やした物を使用することになります。
また、使用方法としては、舌、両頬内側、上あごを少しずつ冷やし口腔内に刺激を徐々に与えていくことになります。これは、唾液の分泌を促進させ、さらに口腔内に刺激が与えられることによって、舌の動きを正常化させ、口腔内の湿潤を高めることになります。
母音の発声練習
口腔機能が低下していると、発生することも難しくなり、発音が悪くなることもあります。そのため、声を出す練習を行うことが重要となり、特に母音の練習を行うことで機能訓練となります。
「あ・い・う・え・お」と、簡単に発生を繰り返すことも一つですが「あ・え・い・う・お・あ・お」などと、母音の位置をずらし行うとより効果的に行うことができます。
また、早口言葉や逆にゆっくり伸ばしながら発生することも、脳への刺激にもなり重要なことになります。
顔のマッサージを行うことも重要
内部への刺激はもちろんですが、外的な刺激として顔のマッサージを行うことも重要となります。両頬を、立て・横・斜めに優しくマッサージを行うことで、筋肉の緊張をほぐし口の筋肉を動きやすくします。
また、口角を上げることや下げることなど、介護者が指示をして高齢者が自ら動かしてみることで、口腔機能訓練となります。麻痺などがあり、左右どちらかしか動かせない場合には、鏡などを使用し左右が同じように動くように、動かないほうには手を使い動かしていくことも重要です。
これは、高齢者自らが、左右差があると言うことを理解し、左右差が無くなるようにする訓練の一つでもあります。左右差があると、上手に食事を摂取できないことや、発音がうまくいかない原因にもつながるため、高齢者自身が気付き訓練を実施していくことで、訓練に対し前向きに実施することができます。
まとめ
健康を維持していくために、口腔機能が十分に動くことが重要なことになります。また、口から物を食べることができることにより、食べることができない人に比べ健康度も違ってきます。
そのため、病気などに伴い食事を摂取できない期間がある場合等は、口腔機能訓練を行い、口腔内刺激を実施し、少しでも食事などを口から食べられるようにしていくことが、健康を維持していくために重要なことになります。
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