介護士のお仕事

介護福祉士の受講者が半減した？その理由について

超高齢化社会が進行している今日、常に介護士不足が言われており、介護士の求人は益々増加しています。
その一方で、介護福祉士の受講者が半減しており、介護士不足が解消されるどころか悪化している現状があります。

なぜ介護福祉士になりたい人は減少しているのか、介護の現場に何が起こっているのか、疑問に思っている方も多いのではいでしょうか。
ここでは、介護福祉士の受講者が半減した？その理由についてご紹介いたします。

介護士になりたい、人の役に立つ仕事に就きたいなど、さまざまな夢を持ち、介護福祉士になる方がいます。
その一方で、介護福祉士は、労働条件が悪く、一生働くことができないなどという、誤った情報が流出している現状があります。

確かに、今の介護の現場において、介護福祉士1人にかかる仕事量は多大であり、過酷労働ではないと言えば嘘になります。
しかし、介護福祉士の仕事がブラックと言うわけではなく、介護福祉士だからこそ得ることができる物があります。

特に、メディアなどにおいては、「介護福祉士不足」「残業超過」「労働条件悪化」などと、悪いことばかりが情報として流出され、介護福祉士の仕事の良さなどについては、発信されることは少ないのが現状となります。
その結果として、介護福祉士になりたいと考える方が減少し、介護福祉士の受講者も減少しているのです。

iryou

高齢化とともに介護福祉士の数が増加すれば、介護士不足は発生しません。
しかし、少子高齢化に伴い、介護士の数と高齢者の数が比例しない現状の中、介護士不足が深刻化している現状があります。

また、長寿国であるわが国では、高齢者が長生きしており、その結果として介護士の数が追いつかないのも現状となります。

介護士が不足していると、労働条件は必然的に悪化してしまい、介護士にかかる負担は増大してしまいます。
また、高齢化が進行しているわが国では、国の高齢者に対して定める基準が日々変化しています。

その結果、介護施設の負担が増加し、経営状態が改善されないことも少なくありません。
介護施設の経営状態が悪化してしまうと、介護士に処遇等の労働条件が悪化し、介護福祉士を目指す人自体も減少してしまうことになります。

そのため、高齢化に伴い介護が必要な高齢者が増加していても、介護施設が経営難となり、介護福祉士を受講する方自体も半減してしまっているのです。

介護福祉士の資格は、一昔前までは、介護士として働いていることにより、免除される試験などもありました。
そのため、比較的資格取得しやすい資格であり、さらに国家資格ということもあり、介護福祉士の受講者がいました。

しかし、現在の介護福祉士の資格は、国家資格には変わりはありませんが、受験するためには一定の経験だけではなく、筆記・技術の試験があり、難易度もかなり高くなっています。

そのため、仕事をしながら介護福祉士の資格を取得すること自体が、難しくなってきています。
それだけ、介護福祉士に求められる技術や知識が増え、負担も増大しているということになります。

また、看護師の補助業務として、今まではなかった医療行為の補助など、介護福祉士ができる仕事、やらなければならない仕事も増加しています。
そのため、介護福祉士になることにより、身体的・精神的負担が今まで以上に多くなっています。

これらの知識や技術を取得するために、介護福祉士の資格試験の難易度は高くなっており、介護福祉士の受講者が半減した原因ともいえます。

介護福祉士の資格は、国家資格であり、介護の現場で働くのであれば、取得して損はない資格となります。
介護士を目指す方の多くは、介護福祉士の資格取得を目指している方が多かったです。

しかし、介護士不足や高齢化などに伴い、介護士に対しての謝った情報や、過剰な情報が流出しており、その結果として介護福祉士になりたいと考える方が減少しています。
さらに、介護福祉士だけではなく、医療職自体も人手不足に伴い、介護福祉士に委ねる仕事が増加しています。

介護福祉士は誰でも簡単に資格取得可能な資格ではなく、医療・介護の側面において、技術と知識がより重要な職種となっています。
これは、介護福祉士の資格取得試験自体の難易度を高くしている原因でもあり、介護福祉士の受講者が半減してしまっている原因とも言えます。

このように、高齢化社会、介護士不足、介護士の負担が増大、介護福祉士の技量増加などが、悪循環となってしまい、結果として介護福祉士不足が増大している原因となります。

今後は、介護福祉士の正しい情報が流出し、介護福祉士は生涯の仕事であり、やりがいのある仕事であると言うことを、世間的に認識されることで、介護福祉士の受講者も増大する可能性があります。