介護士のお仕事
特養の相談員として就職する際の注意点
- 2017.11.03 @ 新着
- 介護士のお仕事
特養の相談員というのは、特養で働く介護職が憧れる職種の一つであり、介護職専門転職サイトでも人気のあるものです。
相談員は、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持つ人が就業できる職種ですが、これらの他に、自治体で定められた条件をクリアしていれば難しい資格を有していなくても相談員になることができる場合があります。
仕事内容は介護スタッフよりも責任が大きく、管理能力も求められる厳しい仕事ですが、給与が上がる・身体的には比較的楽であるなどの理由から、相談員という職種は介護職のキャリアアップとしての目標にもなります。
憧れや目標となる相談員ですが、相談員として就職する際の注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。
なかなか帰れない?時間外勤務が多い
相談員の勤務時間は、ほとんどの場合が9時~18時、30分~1時間程度前後することはあるでしょうが、日勤と言える時間帯を定時としていることが多いです。
しかし、入居者の家族もその時間は働いている場合が多いですよね。
という事は、家族が何らかの連絡をしたい時に施設に電話をかけるのは、終業時刻後の18時以降、つまり夜が多くなります。
今日の仕事は終わったぞ、さぁ帰ろうか。というときに入居者の家族などから電話があり、連絡や苦情を受け付けることがあります。
また、家族と面談をする場合も、土日休みのご家族が相手でしたら、自分が休日でも土日に出て来ることが必要かもしれません。緊急時には深夜に連絡を受けることもあります。
よって、介護スタッフより「楽」と一概には言えません。
体重の重い方のお世話をするなどの体力仕事ではありませんが、違う意味では疲れる仕事です。
「楽だから」という理由で相談員として就職を希望している場合は、自分がどういう意味での「楽」を望んでいるのか、考え直す必要があります。
介護スタッフ兼任相談員は超多忙
介護スタッフは介護現場で直接介助をおこなう職種、相談員は入退所の段取りや家族・行政などとの調整をおこなう職種ですが、これを兼任する形を取っている施設もあります。
介護保険法では、介護スタッフと相談員を必ずしも分けなければならないという決まりが無いので、人材確保のためにも兼任相談員としている場合があるのです。
これには長所・短所あり、長所としては、介護現場で入所者のことをよく見て理解することができ、面会に来た関係者とも連絡が取りやすく、信頼関係も築きやすいことなどが挙げられます。このために敢えて兼任している方もいます。
ただし、短所として忙しすぎることが挙げられます。
介護スタッフとしてシフトに入り、隙間時間で書類を作り上げ、必要なところに連絡を取り、記録して…と想像してみてください。
介護スタッフ兼任相談員として就職する場合は、無理なく兼任できるだけのサポートがあるかどうかを確認しましょう。
生活相談員は板挟みになりやすい
施設の窓口でもある相談員は、入居者やその家族などの関係者から連絡を受け、苦情や要望を直接聞くことが多くあります。その内容にできるだけ添うように働きかけるのも仕事なのですが、家族の都合と入居者本人の意思が合わない、利用者と施設のすれ違いが起きることがあるなど、間に入って板挟みになってしまうことも少なくありません。
また、施設内でも経営としての考え方と現場や職員の都合の違いもあります。
重労働はありませんが、精神をすり減らしやすい職種です。
せめて、忙しくて自分の家族ともすれ違う、という事だけは避けたいですね。
思ったほど上がらない?給与から見た相談員
厚生労働省が出した相談員の平均給与額は、だいたい31万円/月です。
手当や一時金、ボーナスなども月に換算して算出しています。同じ計算方法で出した介護職員の平均給与額は28万円/月です。
単純に計算して年間36万円の差がありますから、かなり上がったようにも感じますが…
上の項目で取り上げたように、相談員は、連絡を受ける時間帯の都合で、時間外勤務が介護職よりも多いです。
対して介護職はシフトで動いているので、基本的には時間外勤務が必要ないようにできています。
あくまで平均でのお話ですが、介護職と比較して年間+36万円は、果たして高いでしょうか、安いでしょうか。
まとめ
相談員は施設の窓口的役割を持つ、大切な職種です。
キャリアアップとして相談員を目指す・相談員に憧れてきたなどの理由で人気のある職種で、長年介護職を勤めてきて、体力に自信がなくなって来た介護職が目指すことも多いです。
相談員は、責任や信頼、管理能力も求められる職種であり、窓口ということで時間外に連絡を受けることも多々あります。
また、兼任相談員は介護スタッフとしての仕事と相談員の仕事を両立しなければなりませんので、この場合は兼任するためのサポート体制が整っているか確認しましょう。
様々な能力が求められストレスも受けやすい職種ですが、思ったほど昇給しないケースもありますので、給与、手当についても確認をしましょう。
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