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高齢者の方・ご家族の方向けコラム

経管栄養の方でも口腔ケアは必要なのか

「口腔ケア」と言うと、歯磨きを連想する人は少なくありません。しかし、「口腔ケア」とは、ただ単に歯磨きをすることだけではなく、口腔内をケアすることになります。

では、経管栄養の方でも口腔ケアは必要なのかと言うことを、ご紹介していきます。

口腔ケアで、嚥下状態を維持

口腔ケアは、ただ単に歯を磨けばよいことではありません。
口腔ケアを行うことによって、嚥下状態を維持することができます。
これは、口腔内全体をブラッシングすることによって、口腔内刺激をするからです。

経管栄養の高齢者は特に、口から何も物を食べていないことにより、唾液の分泌量が低下していることがあります。唾液分泌量が低下することにより、口腔内は乾燥し舌根沈下も起こしやすくなり呼吸状況も悪くなりやすくなります。

そのため、口腔内を潤し刺激を与えていくことが重要となり、経管栄養の高齢者も口腔ケアを行うことが必要となります。

経管栄養は、胃から逆流

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経管栄養は、嚥下困難者が主に使用する栄養注入方法で、胃に直接栄養を入れるため、誤嚥性肺炎を起こさないための治療の一つとなります。しかし、経管栄養をしているからといって、誤嚥性肺炎にならないわけではありません。

それは、胃に直接入れた栄養が逆流することもあり、口腔内に留まることがあるからです。
口腔内に逆流してくると、嚥下状態が悪い高齢者の場合、そのまま誤嚥するリスクが高まります。そのため、逆流をいかに防止し、誤嚥を起こさないかと言うことが重要となります。

また、栄養自体は食事の一つであり、食後の口腔ケアとして、経管栄養の高齢者も口腔ケアを行うことが重要です。経管栄養が終わり、口腔内特に舌をきれいに保つことで、逆流を防ぐことができます。

口腔ケアで誤嚥性肺炎予防

上記でも述べましたが、高齢者にとって誤嚥性肺炎になることが、一番の命取りになります。そのため、誤嚥性肺炎のリスクを極力減らすケアが、重要なことになります。

その中でも、口腔ケアは口の中の唾液分泌量を増やし、さらに舌のケアによって細菌を減少させます。その結果、誤嚥性肺炎のリスクを減少させることになります。また、口腔ケアで口腔内を刺激することによって、やわらかいものや飲み込みやすいものは口から摂取できるようになることもあります。

少しでも、経口から物を摂取することができると、高齢者も楽しみができ、身体状況の維持にもつながっていきます。そのため、口腔ケアは誤嚥性肺炎だけではなく、身体状況の維持のためにも必要なことになります。

まとめ

口腔ケアは、ただ単に歯をきれいにするだけではなく、口腔内をきれいにすることにより、誤嚥性肺炎のリスクを低下させることができます。

さらに、口腔内刺激を与えることにより、口から物を食べることが出来るようになることもあるため、身体状況の維持、また楽しみを増やしていくと言う面からも、経管栄養の高齢者も口腔ケアが必要です

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